日 時:8月17日(日)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室B&Zoom配信
講 師:荻原延元氏(江戸連会員)
参加費:現地-会員1,000円、非会員1,500円
Zoom-会員500円、非会員1,000円
※参加費は9月末にまとめてお支払いください
(非会員は事前支払い、ただし関係会員との合算可)
江戸連講
7月講「NHK大河ドラマ(べらぼう)では放送されない浮世絵出版の裏話」
日 時:7月27日(日)午後12時半~2時(途中休憩なし)
★食事を早めに済ませ会場にお越し下さい(飲料水をお忘れなく)。
場 所:伊場仙ビル7階会議室
講 師:吉田誠男氏(新代表理事就任記念講演)
参加費:現地-会員1,000円、非会員1,500円
Zoom-会員500円、非会員1,000円
※参加費は9月末にまとめてお支払いください
(非会員は事前支払い、ただし関係会員との合算可)
6月講「寛政の改革と黄表紙について」
日 時:6月21日(土)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第二会議室&Zoom配信
講 師:神山直樹氏(江戸連会員)
参加費:現地-会員1,000円、非会員1,500円
Zoom-会員500円、非会員1,000円
※参加費は9月末にまとめてお支払いください
(非会員は事前支払い、ただし関係会員との合算可)
神山氏は古文書の講師にして黄表紙の研究家で、これまで2度にわたって
黄表紙について講演をお願いしました。今回は寛政の改革の中で最も厳しい
措置がとられた黄表紙「文武二道万石通(ぶんぶにどうまんごくとおし)」
(朋誠堂喜三二著)と「鸚鵡返文武二道(おうむがえしぶんぶのふたみち)」
(恋川春町著)について、その本の内容に触れながら、なぜ定信がかくも
怒ったのか等について、講演を頂きます。
5月講「蔦屋重三郎(蔦重)の足跡と𠮷原界隈散策」
日時:5月20日(火)13時 台東区民会館1階ロビー集合
行程:区民会館9階「べらぼう江戸たいとう大河ドラマ館」見学
入館料800円(20名以上の団体となった場合640円)
~正法寺(蔦重菩提寺)~山谷堀公園~見返り柳・衣紋坂~
吉原大門~吉原域内~吉原神社~浄閑寺~回向院・延命寺
(小塚原処刑場跡)~三ノ輪・南千住(16時頃解散))
*歩行距離5~6キロ、約1万歩
案内:江原晴郎氏、圓山稔氏(江戸連会員)
その他:行程の詳細及び見学先の概要については、こちらを参照
現地参加費:会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加費:会員500円、非会員1,000円
※今回から街歩きのZoom参加についても、参加費を徴収いたします※
報告
5月講は、NHK大河ドラマでおなじみの「べらぼう」で、まずは、「べらぼう江戸たいとう大河ドラマ館」での見学からスタートした。主役の横浜流星さんのメッセージ映像から始まり蔦重の衣装、主要キャスター・スタッフの紹介があり、特に、江戸時代中期の吉原遊郭を体感できる施設でもあり、江戸の貴重な文化に触れることができ大変勉強になりました。次に、蔦重の足跡と吉原界隈の散策に出かけましたが、天気は5月なのに29度と暑くなり、ビルの日陰を利用しての散策となりました。
経路は、台東区民会館→本龍寺(弾左衛の菩提寺)→正法寺(蔦重の菩提寺)→山谷堀公園経由→見返り柳→吉原大門→吉原耕書堂→吉原神社→吉原弁財天→三ノ輪浄閑寺の全行程4.5㎞、散策時間2時間40分、約1万歩の散策を落伍者も無く、無事に終了することができました。途中、今戸焼に遭遇し、江戸時代から明治時代を中心に江戸を代表する焼き物として、庶民に親しまれていたことに感銘をうけました。
以上 文責:川越 誠司郎
総会・4月講「江戸時代の評価~今なぜ江戸ブームなのか」
日 時:4月29日(祝・火)13:00~16:00
場 所:東京ウイメンズプラザ第二会議室A・BおよびZoom配信
13:00~14:00 総 会「2024年度活動報告と決算、2025年度活動方針と予算、その他」
*総会欠席の場合:圓山代表理事へ委任状を送信して下さい*
参 考:総会における委任状の文面は「総会の議決につきましては、江戸連代表理事圓山稔氏に一任致します」となります。
14:00~16:00 4月講「江戸時代の評価~今なぜ江戸ブームなのか」
講 師:荒井孝昌 氏(江戸連会員)
講会費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
4月講は、江戸連会員で元東京国際大学学長の荒井孝昌講師の「江戸時代の評価-今なぜ江戸ブームなのか-」で、参加者は現地29名、Zoom 10名でした。
まず、今なぜ江戸ブームなのか私見としての講演ですと一言。①大政奉還(1867)から終戦(1945)まで78年。②終戦(1945)から現在(2025)まで80年。ほぼ同じ時間の中で①は10年に一度戦争をしており、②は平和。江戸時代は265年ほど平和が続き、明治期の人が江戸時代を見れば「何もしてくれなかったので今苦労している」と。ブームの背景として、太平洋戦争の敗戦による薩長中心の明治政府の終焉とベルリンの壁撤廃からソ連の崩壊に伴うマルクス主義の影響低下。更に江戸時代研究の進化(思想的な物とは関係なく江戸を考える)等。鎖国政策は貿易を幕府の統制下に置こうとしていた。生産力、人口増加の変遷を見ると、「今までの江戸時代は苦しい生活だと想像していたが、そうでもないのでは」という所が江戸ブームに繫がっているのではないか。私見ということでの考察でしたが、今の江戸ブームが腑に落ちた講演でした。
以上 文責:小嶋 光
3月講「お花見」
日 時:3月26日(水)12時開始
場 所:小金井公園「桜の園」(場所は地図をご参照ください)
<アクセス>
・JR東小金井駅 北口を出てロータリの向こう側2番乗り場 CoCo巡回バス
1時間に2本-9分、29分、49分 小金井公園入口迄約5分
公園正面口から桜の園まで徒歩約10分
・JR武蔵小金井駅 中央改札口三鷹方面出口を出て北側、ロータリの向こう側
2番又は3番乗り場、いずれの行き先バスも小金井公園に行く
本数多数。小金井公園西口迄約10分。バス停から桜の園は目の前
共 催:俳句連
会 費:会員2,000円-年度末(3月末締め)一括払い、非会員2,500円-当日現金払い
その他:酒・肴の持ち込み大歓迎!
2月講「江戸の食について」
日 時:2月15日(土)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室B&オンライン(Zoom)配信
講 師:原田信男氏 史学博士(明治大学)
主な著者:「江戸の料理史」1989年(中公新書)サントリー学芸賞受賞・
「歴史のなかの米と肉」1993(平凡社選書)小泉八雲賞受賞・
「江戸の食生活」岩波書店2003のち現代文庫・
「和食と日本文化 日本料理の社会史」小学館2005・
「和食の歴史」思文閣出版2016など多数
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
2月講は、史学博士(明治大学)の原田信男氏の「江戸の食について」で、参加者は現地25名、Zoom 15名でした。
江戸の食に関することを様々な観点から学ぶことができた。江戸時代に入って社会が安定し、各地で新田が開発され、利根川東遷によってさらに水田が増加した。また、利根川東遷によって川の物流が整い、全国航路が成立したことにより、米だけではなくさまざまな物産が江戸に入るようになった。江戸は、武家や職人などの単身の男性が多く住むことから、手軽に食事ができる店や屋台がたくさんあった。男性向けの遊廓ができれば、食事を提供する料理茶屋も発展した。社会の安定は文化の発展をもたらし、芝居小屋で弁当を出す料理屋や芝居の後に食事をする居酒屋も繁昌した。文化が発展すれば食が豊かになり、食が豊かになればそれに関する書物が出版され、よい循環となった。本草学や醤油などの発酵調味料の話にもなり、今までの講で学んだ色々なことが思い出された。活発な質疑応答がなされ、連衆の興味はつきないことを実感することができた。
以上 文責:山本 秀美
1月講「小石川七福神巡り」
日 に ち:2025年1月4日(土)
集合時間:13時(午後1時)
集合場所:地下鉄後楽園駅(丸ノ内線)改札口付近
行 程:福禄寿(東京ドーム内)-毘沙門天(源覚寺)-大黒天(福聚院)-布袋尊(真珠院)-
寿老人(宗慶寺)-女弁天(小石川パークタワー内)-男弁天(宗慶寺)-恵比寿(深光寺)
距離約4km、2時間半~3時間
参 加 費:会員1,000円、非会員1,500円
新 年 会:15時30分~17時30分 築地日本海茗荷谷店 地下鉄茗荷谷駅地下 03-3945-6381
会費一人5,000円(当日現金払い) 限定22名
報告
1月講は小石川七福神巡りで、晴天に恵まれた街歩きとなり、外部の方も含めて19名が参加されました。地下鉄後楽園に時間通り集合。圓山代表理事の新年の挨拶の後、案内役の圓山、松本氏の先導により出発。①最初は、東京ドームの敷地内に鎮座する福禄寿。昔は小石川後楽園に祭られていたがお正月には後楽園が閉園することから移されました。②こんにゃく閻魔として知られる源覚寺の毘沙門天。③福聚院の大黒天は幼稚園の園庭を横切った本堂に。通常幼稚園の門扉は閉じられています。④真珠院の布袋尊は小さな木彫として本堂手前のお堂に祭られていますが、本堂下の通路を抜けると裏手が墓地になっており身の丈2m余りの布袋尊の石像があります。⑤宗慶寺の寿老人は学問に縁の深い当寺に新たに祭られました。⑥マンションの敷地内と思われる小さな祠が極楽水の弁財天。白蛇の七福神唯一の女性の神様。⑦徳雲寺の弁財天はとぐろを巻いた蛇ですが顔は男顔。⑧深光寺の恵比寿は重さ3t、高さ165cmの大きさ。ここには今年も有名になるであろう滝沢馬琴の墓があります。①~⑧八ケ所巡りました。弁財天に男顔があるとは。現代のLGBTを先取りしているのか?昔のほうが自由だったのか?寄り道しつつ全行程約8000歩以上、2時間半、無事七福神巡りを終える事ができまた。
今回も渡辺さんによるZoomライブ配信を実施し、数人の方が参加「以前の講の逆回りの様なので当時を思い出しながら楽しんでいました」等の感想を頂きました。
以上 文責:小嶋 光
2024年12月講「江戸の芸能を楽しむ」
日 時:12月15日(日)13:30~16:30
場 所:新宿歴史博物館およびオンライン(Zoom)配信
予 定:13:30~14:00 語りと紙芝居「戦後80年、二度と戦争しない!」
第一部 語り 「遥かなるナボイ劇場」
第二部 紙芝居 「父のかお、母のかお」「なまたまご」
演者:寿々方 江戸連会員、江戸がたり家元
14:00~14:30 落語「佃祭り」
演者:花伝亭長太楼師匠 江戸連会員
14:30~16:00 投扇興
幹事:仲下、川越 江戸連会員
16:00~16:30 落語「芝濱」
演者:花伝亭長太楼師匠 江戸連会員
会 費:会場参加 会員1,000円 非会員1,500円
Zoom参加 会員500円 非会員1,000円
忘年会:17:30~19:30
場 所:「丸信」おでんと魚菜 新宿区四谷3-3-3 電話:03-6273-0199
会 費:一人5,000円(当日、現金払い)
報告
12月講は恒例の「江戸の芸能づくし」で参加者は現地26名、Zoom 4名でした。江戸がたり家元寿々方さんの「戦後80年、二度と戦争しない!」を命題に、語り「遥かなるナボイ劇場」紙芝居「父のかお、母のかお」「なまたまご」の2題。ナボイ劇場は大戦後、抑留された日本兵がウズベキスタンのオペラハウスを建設する話で迫力ある語り。紙芝居には昭和100年を感じました。落語はご存じ花伝亭長太楼師匠の「佃祭り」「芝浜」の2題。枕は綾小路きみまろも斯くやのシルバーギャグに大盛り上がり。佃祭りは<情けは人の為ならず>を少し滑稽に。芝浜は<これを聞かなければ年を越せない>と言う人もいる熱演。演目の幕間には江戸連会員による投扇興のデモンストレーションと初心者向けの講習も行われ、投げた扇子が落ちた時の蝶・枕・扇子の形(銘)に参加者の歓声が絶えませんでした。
以上 文責:小嶋 光
2024年11月講「玉川上水の散策」
日 に ち:11月16日(土)
集合時間:13時25分(出発時間13時30分)
集合場所:JR吉祥寺駅中央改札口前
行 程:井の頭恩賜公園/神田川源流見学~玉川上水/万助橋~千川上水取水口・境橋まで
(全行程約2時間)
参 加 費:会員1,000円、非会員1,500円
報告
11月講は、宮川都吉、水越てるみ両案内人の「玉川上水散策」で、参加者は現地19名でした。案内人は江戸連会員で両名供玉川上水には強い思いが有り、井の頭恩賜公園/神田川源流見学~玉川上水/万助橋~千川上水取水口~境橋までの行程の中で有意義な解説を傾聴しました。玉川上水は江戸時代・承応2年(1653)多摩川中上流域にある羽村の堰より四谷大木戸まで開削された、全長43km、標高差92mという緩勾配の上水道。開削された武蔵野台地は関東ローム層で覆われており、開削は容易で、水を含むと粘りが出て(粘土質)踏み固めれば水を通さず、激しい流水にも耐える強度と台地の自然勾配(西高東低、火山灰の供給源は富士山、箱根山)が送水に理想的。徳川家光の時代に参勤交代が始まり、急激な人口増が見込まれた時期で、神田上水では不十分なことが予想された。人口増加途上のタイムリーな時期に完成。人工河川である玉川上水は武蔵野台地の一番高いところ(尾根筋)を流れ、分水を利用して水不足の武蔵野台地を潤し、農地化を可能にした。玉川上水の散策は整備された遊歩道のおかげで楽しく歩けましたが、樹木剪定に手が回っていないため一部の遺構確認に手間取ったのは残念でした。
以上 文責:小嶋 光
2024年10月講「歌舞伎鑑賞」
2024年9月講「吉原の光と闇について」
其角の謎めいた俳句「闇の夜は吉原ばかり月夜かな」が書かれた俳画を手に入れたということで、今回見せて頂けるとのことです。
日 時:9月22日(日)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第1会議室B&オンライン(Zoom)配信
講 師:渡辺憲司氏(立教大学名誉教授・元自由学園最高学部学部長。遊里史研究の大家)
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
9月講は、渡辺憲司講師の「吉原の光と闇について」で、参加者は現地27名、Zoom 9名でした。講師は立教大学名誉教授・元自由学園最高学部学部長で遊里史研究の大家。其角自筆?・破笠画「闇の夜はよしはらばかり月夜かな」(軸装)を講師は購入し、真贋はともかく句を聞句とみると初句で切れるか、二句目で切れるかで吉原は光の場か闇の場ととらえるかで分かれる。講師は実景として吉原たんぼの中で異様に光り輝く歓楽街を想像することが自然であろう(明暗両面を見なくてはならない)と説明。芭蕉の弟子の宝井其角(明?)と各務支考(暗?)を比べて江戸座(吉原、深川)・田舎蕉門(名古屋) 派手軽み粋・わびさび 明暗と見ることができるか。芭蕉と吉原につながる3人。宝井其角(俳諧師、芭蕉の一番弟子)、小川破笠(漆芸家、絵師、英一蝶に学んだ?俳諧師、芭蕉に学ぶ)、英一蝶(絵師、幇間【豪商、大大名も相手】としても活動、芭蕉や其角と交友関係、当時の芸術サロン的な人々【文化人や趣味人、後援者】とも交流)の3人の反骨精神には宗教的なものがあり、そこには日蓮宗があるのではないかと講師は考えているようでした。
以上 文責:小嶋 光
2024年8月講「水の都・江戸の名橋」-墨田川の橋、日本橋、水道橋、他-
日 時:8月17日(土)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ&オンライン(Zoom)配信
講 師:荻原延元(江戸連会員・日本画家・川村学園女子大学名誉教授)
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
8月講は、江戸連会員で川村学園女子大学名誉教授の荻原延元氏の「水の都・江戸の名橋」で、参加者は現地18名、Zoom 11名でした。
歌川広重の「名所江戸百景」や葛飾北斎の「富嶽三十六景」など、色々な浮世絵に描かれる印象的な江戸の水や橋にまつわる話をたっぷりと伺うことができた。隅田川の名橋として選ばれた10の橋には、関東大震災の復興事業で架け替えられた橋が多く含まれる。「名所江戸百景」は個人的にも大好きで、私が江戸川区に住んでいることもあり、隅田川の橋はとても身近に感じられた。「深川州崎十万坪」の大鷲が狙っている桶が早桶(棺桶)ではないかという説や、ゴッホの「アイリス」は「堀切の花菖蒲」から影響を受けたのではないかという話は大変興味深かった。また、三囲(みめぐり)神社の三越のライオン像と白髭橋近くの防災団地は実際に見に行ったことがあり、ブラタモリ「東京・目黒」の回で三田用水の跡が放映されたことも懐かしく思えた。
以上 文責:山本 秀美
2024年7月講「江戸の悪所(吉原、品川、芝居など)で遊ぶにはいくらかかるか」
日 時:7月15日(月・祝)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室B&オンライン(Zoom)配信
講 師:荒井孝昌氏(江戸連会員。元東京国際大学学長)
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
7月講は、江戸連会員で元東京国際大学学長の荒井孝昌氏の「江戸の悪所(吉原、品川、芝居)で遊ぶにはいくらかかるか」で、参加者は現地19名、Zoom 9名でした。
テーマに関連する簡単な歴史の話からはじまり、江戸時代に悪所(あくしょ)と呼ばれた遊里と芝居町で遊ぶには、お金がいくら位必要だったのか学ぶことができた。江戸時代のお金の仕組みはとても複雑で、現在の貨幣価値に換算するのは難しいが、1両を10~12万円で考えたとのこと。男性は吉原や品川などの遊里に、芝居好きの人達はひいきの役者を見に芝居町に、決して安くはないお金を遣いに、気合いを入れて行ったことだろう。庶民は、世知辛い世の中を生き抜くために楽しみや趣味を必要とし、悪所に通った。今の世の中も同じで、何か生き甲斐や推しがあれば、働くのも楽しくなるというものである。参考資料の浅草近辺の江戸切絵図、伊能忠敬日本図(中図)、シーボルトの日本図も個人的に大変興味深く、次回はぜひ地図に関する話を伺いたいと思った。
以上 文責:山本 秀美
2024年6月講「殿様は幕末・維新期をどう生きたのか」
日 時:6月29日(土)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室A&オンライン(Zoom)配信
講 師:増田由明 氏(港区芝の語り部、EDOカフェ代表、江戸検定1級)
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
6月講は、港区芝の語り部、EDOカフェ代表、江戸検定1級の増田由明講師の「殿様は明治をどう生きたのか」、参加者は現地21名、Zoom 11名でした。幕府と大名の関係・版籍奉還、廃藩置県等幕末維新前後の殿様の置かれていた時代環境の説明。①島津久光、忠義、②毛利敬親、③松平容保、④松平定敬、⑤徳川慶勝、⑥上杉茂憲、⑦松平春嶽、⑧山内豊信、⑨鍋島直正、⑩林忠崇、⑪蜂須賀茂韶、⑫戸田氏共、⑬浅野長勲、⑭酒井忠篤、⑮徳川慶喜の15名殿様のランク、家格、藩の状況による維新前と維新以降の生き方を講演して頂きました。嘉永6年(1853)ペリー来航から明治4年7月14日の「廃藩置県」までのわずか19年間が幕末維新で、日本が大きく変わった大転換期である。それまで、各藩は幕藩体制の中で独立性が保たれて、一国単位で法と文化のまとまりを持ち、独立性を持って運営されてきた。二百八十家にのぼるすべての大名が、幕末維新の時代に社会改革がどうされていくのかを真剣に考えていたとは思われない(講師結語より)。15名の殿様の置かれた環境変化による生き様をもう少し詳しく聞きたかった講演でした。
以上 文責:小嶋 光
2024年5月講「小布施日帰りバス旅行・葛飾北斎と小林一茶を訪ねて」
日 時:5月25日(土)午前8:00
集合場所:JR阿佐ヶ谷駅南口 ローターリ脇
行 程:8:30 阿佐ヶ谷駅前出発
12:20 小布施着、高井鴻山記念館見学(ガイド新実さん)、街並み散策
13:30 昼食「北斎亭(一茶御膳)」
14:00 北斎館見学(現地ガイド付き)
14:45 小布施堂駐車場出発、梅松寺立ち寄り岩松院へ向かう
15:00 岩松院参拝。天井画拝見(現地ガイド付き)
境内一茶碑の前で、一茶研究家の小林暢雄氏の「小林一茶と小布施」の講話
15:45 岩松院出発、帰路。途中、横川SAの「峠の釜飯店」立ち寄り
20:00 荻窪駅着、解散
参加費:一人12,000円(当日現金支払い)
募集人数:27名
報告
本企画は2019年に実行予定であったが、台風被害やコロナ禍により延期となっていたもので、ようやく念願の企画が実行できた。当日は絶好の行楽日和で、27名満席でバスは阿佐ヶ谷を出発。新実氏の力作の資料による案内を聴き、準備万端の状態で小布施に到着。髙井鴻山記念館では、北斎と鴻山の交流によって小布施に残された数々の作品を鑑賞し、北斎のアトリエなども見学。昼食は北斎亭で小布施名物の栗おこわを堪能。北斎館では、学芸員さんの説明を受けた後に、企画展「北斎と感情」の版本挿絵や祭り屋台の天井画を鑑賞。バスで岩松院に移動し、ガイドの説明を受けながら天井絵「八方睨み鳳凰図」を見学。境内にある蛙合戦の池に移動し、小林一茶「蛙の句碑」の前で小布施の一茶研究者・小林暢雄氏の話を伺った。見たいもの・見るべきもの満載の小布施での時間はあっという間に過ぎ、個人的にまた行きたいと思える旅となった。
以上 文責:山本 秀美
総会・2024年4月講「浮世絵に描かれた千石船」
日 時:4月28日(日)13:00~16:00
13:00~14:00 総 会「2023年度活動報告と決算、2024年度活動方針と予算、その他」
*欠席の場合:圓山代表理事へ委任状を送信して下さい*
14:00~16:00 4月講「浮世絵に描かれた千石船」
講 師:柘植信行氏 品川歴史館専門委員(元・同副館長)
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室およびZoom配信
講会費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
4月講は、品川歴史館専門委員(元・同副館長)の柘植信行講師の浮世絵に描かれた千石船で、参加者は現地25名、Zoom 7名でした。品川宿を描いた浮世絵は多数あるが、品川沖に停泊する多くの廻船が描かれており、その廻船の数は誇張されたものなのか?との問題提起から始まった。江戸内湾の海運は下田で行われていた船改めが内湾最初の良港である浦賀湊に浦賀奉行所・船番所が開設され、廻船の船改めが行われることとなった。江戸時代の海運は江戸への御城米・藩米運送に始まる。造船技術の向上・帆船の大型化により東廻り航路・西廻り航路など江戸への航路が充実した。廻船集団により運行と流通システムが整備され三都を中心に問屋仲間を組織化した。<菱垣廻船・樽廻船・北前船・内海船>江戸中期以降海運の主力船として弁才船(千石船)と言われる大型船が出現した。品川沖の重要性は江戸内湾の海運の要として諸国の廻船が停泊していた。各藩の江戸への航行日記等によれば品川沖の停泊は28日に及ぶなど長期であった。これにより品川沖には常に多くの廻船が停泊していた事が証明された。写真の無かった時代の絵画(浮世絵含む)は記録図版との認識を新にする講演でした。
以上 文責:小嶋 光
2024年3月講「家康の外交政策と朝鮮通信使」
日 時:3月20日(水・祝)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室B&オンライン(Zoom)配信
講 師:江藤善章 氏
1949年北九州市生まれ。早稲田大学卒。埼玉県で高校社会科教員として勤務後、2010年から韓国
国立木浦大学に留学。帰国後、東日本大地震や能登地震の支援活動の中心メンバーとして活躍。
また長年にわたり研究課題としてきた日本と朝鮮との歴史についての講演や、パンフルートの
演奏者(30年のキャリア)としても活躍。今回も講演だけでなく、パンフルートの演奏も
お願いしています。
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
3月講は「家康の外交政策と朝鮮通信使―で交わりは豊かさを生み、憎しみは悲しみを生む」で現地参加25名、Zoom参加16名でした。講師は市立大宮北高校元教師で木浦国立大学国際交流教育学院留学。家康の外交政策や朝鮮通信使について研究。パンフルートの演奏家でもある。2017年、歴史的価値の高い文書などを対象にした「世界の記憶」(世界記憶遺産)に、江戸時代の朝鮮王朝が派遣した外交使節「朝鮮通信使」に関する資料の登録を認めた。朝鮮通信使は朝鮮国王が徳川将軍家に派遣した使節団。対馬(長崎県)や江戸を経て、徳川家康が祀られる日光東照宮(栃木県)まで、一行が通った地域に外交文書や行列の様子を記した絵などが残っており、日韓の関係自治体や民間団体が共同で計333点の登録を申請していた。豊臣秀吉による朝鮮侵略後、徳川家康の善隣友好という強い信念(徳川幕府が安泰であるためには、周辺隣国との友好関係が必要である)により国交回復交渉を行った。江戸時代、朝鮮国からの通信使の来日に対する国を挙げての歓迎行事を通じて、日本の民に幕府の権威を強く印象づけることに加えて、貿易による物資の交流や朝鮮の進んだ学問や文化を吸収するメリットがあった。講演後、パンフルートの演奏は講師の心の広さを表現するような音色が印象的でした。
以上 文責:小嶋 光
2024年2月講「洒落本と随筆にみる吉原遊郭の音楽文化」
音が残されていない江戸吉原遊郭の音楽文化を、文字と絵から解き明かし、その文化レベルの高さの観点から吉原遊郭を見直そうとする、極めてユニークな研究成果を語る
日 時:2月23日(金・祝)午後2時~4時
場 所:阿佐ヶ谷区民センター第一集会室&オンライン(Zoom)配信
講 師:青木慧 氏 東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程在籍
作詞/脚本家・演奏家(歌/ピアノ)としても活動中
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
報告
2月講は「洒落本と随筆にみる吉原遊郭の音楽文化で」現地参加30名、Zoom 参加16名でした。講師は東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程在籍中で音が残されていない江戸吉原遊郭の音楽文化を、文字と絵から解き明かし、その文化レベルの高さの観点から吉原遊郭を見直そうとする、極めてユニークな 研究成果を講演して頂きました。①吉原遊郭は言葉・服飾・しきたりなど社会を魅了した吉原ブランド②ガイドブックである吉原細見他洒落本、随筆など文人と遊里は切り離せない関係③遊女と芸者の音楽を浮世絵等から見て取る。それぞれが多種の楽器を奏で、役割は明確。芸者(宴会のBGM)遊女(客との密接な関係維持)④吉原遊郭の音楽情報は随筆にも様々記録されているが、「はやり歌(流行歌・時花歌・巷歌とも)」という言葉により記録された情報が圧倒的に多い⑤【岡崎女郎衆】【潮来出島】など全国から訪れ出入りする遊客により今日まで歌い継がれている民謡の宝庫⑥文学研究に基づき、江戸吉原遊郭の「音」空間を限りなくリアルに「再現」する試みは世界初。吉原のある一夜の音。ざわめき・すががき・足音・遊女の声・酒宴の笑い声・話し声・芸者のBGM。瞑目していると「燗酒もう一本」の気分でした。東京藝大ほか主催の「大吉原展」が炎上しているようですが、粋な文化に今の理屈であれこれ言うのは無粋と思いました。
以上 文責:小嶋 光
2024年1月講「谷中七福神巡り」
日 に ち:2024年1月6日(土)
集合時間:13時(午後1時)
集合場所:JR上野駅・公園口改札出て正面、東京文化会館前
行 程:弁財天(不忍池弁天堂)-大黒天(護国院)-寿老人(長安寺)-毘沙門天(天王寺)
-布袋尊(修性院)-恵比寿(星雲寺)-福禄寿(東覚寺)
全行程約5.0㎞ 2時間30分~3時間 7,000歩~8,000歩
参 加 費:会員1,000円、非会員1,500円
新 年 会:「目利きの銀次」 田端北口駅前店(会費3,500円/人)
報告
1月講は谷中 七福神巡りで、晴天と冬とは思えぬ暖かさに恵まれた街歩きとなり、外部の方も含めて22名が参加されました。JR上野駅・公園改札口正面、東京文化会館前に時間通り集合。圓山代表理事の新年の挨拶の後、案内役の松本氏の先導により出発。最初は、不忍池弁天堂(弁財天・御利益愛敬)にお参りの予定でしたが流石に上野長蛇の列。最後尾に並びましたが、これからの時間も考慮して遠くからの参拝になりました。上野動物園のモノレールをくぐり、清水坂をゆったりと上り護国院(大黒天・御利益富財)長安寺(寿老人・御利益長寿)に参拝。谷中霊園の天王寺五重塔跡にて小休止と恒例の記念撮影を実施。天王寺(毘沙門天・御利益威光)には朝ドラで有名になった「日本の植物学の父」といわれる牧野富太郎の墓があります。JR日暮里駅を抜け緩やかに上る御殿坂を歩いて行くと、谷中銀座商店街に通じる「夕やけだんだん」と呼ばれる階段。出店、富士山の見えなくなった「富士見坂」を下から見学などなかなか歩が進みませんでしたが、修性院(布袋尊・御利益大量)青雲寺(恵比寿・御利益正直)と参拝。最後の東覚寺(福禄寿・御利益人望)までは約1㎞、20分の行程でしたが完遂。無事七福神巡りを終える事ができました。
今回も渡辺さんによるZoomライブ配信を実施し3人の方が参加「七福神巡りのコースを再認識。休みなく歩くのは大変だがZoom参加できて感謝」等のご意見を頂きました。
以上 文責:小嶋 光