3月講「家康の外交政策と朝鮮通信使について(仮称)」

日 時:3月20日(水・祝)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室B&オンライン(Zoom)配信
講 師:江藤善章 氏
    1949年北九州市生まれ。早稲田大学卒。埼玉県で高校社会科教員として勤務後、2010年から韓国
    国立木浦大学に留学。帰国後、東日本大地震や能登地震の支援活動の中心メンバーとして活躍。
    また長年にわたり研究課題としてきた日本と朝鮮との歴史についての講演や、パンフルートの
    演奏者(30年のキャリア)としても活躍。今回も講演だけでなく、パンフルートの演奏も
    お願いしています。
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円
(会員は3月末にまとめて支払い。非会員は事前支払い、ただし関係会員との合算可)

2月講「洒落本と随筆にみる吉原遊郭の音楽文化」

音が残されていない江戸吉原遊郭の音楽文化を、文字と絵から解き明かし、その文化レベルの高さの観点から吉原遊郭を見直そうとする、極めてユニークな研究成果を語る

日 時:2月23日(金・祝)午後2時~4時
場 所:阿佐ヶ谷区民センター第一集会室&オンライン(Zoom)配信
講 師:青木慧 氏  東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程在籍
            作詞/脚本家・演奏家(歌/ピアノ)としても活動中
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円

報告

2月講は「洒落本と随筆にみる吉原遊郭の音楽文化で」現地参加30名、Zoom 参加16名でした。講師は東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程在籍中で音が残されていない江戸吉原遊郭の音楽文化を、文字と絵から解き明かし、その文化レベルの高さの観点から吉原遊郭を見直そうとする、極めてユニークな 研究成果を講演して頂きました。①吉原遊郭は言葉・服飾・しきたりなど社会を魅了した吉原ブランド②ガイドブックである吉原細見他洒落本、随筆など文人と遊里は切り離せない関係③遊女と芸者の音楽を浮世絵等から見て取る。それぞれが多種の楽器を奏で、役割は明確。芸者(宴会のBGM)遊女(客との密接な関係維持)④吉原遊郭の音楽情報は随筆にも様々記録されているが、「はやり歌(流行歌・時花歌・巷歌とも)」という言葉により記録された情報が圧倒的に多い⑤【岡崎女郎衆】【潮来出島】など全国から訪れ出入りする遊客により今日まで歌い継がれている民謡の宝庫⑥文学研究に基づき、江戸吉原遊郭の「音」空間を限りなくリアルに「再現」する試みは世界初。吉原のある一夜の音。ざわめき・すががき・足音・遊女の声・酒宴の笑い声・話し声・芸者のBGM。瞑目していると「燗酒もう一本」の気分でした。東京藝大ほか主催の「大吉原展」が炎上しているようですが、粋な文化に今の理屈であれこれ言うのは無粋と思いました。

以上     文責:小嶋 光



1月講「谷中七福神巡り」

日 に ち:2024年1月6日(土)
集合時間:13時(午後1時)
集合場所:JR上野駅・公園口改札出て正面、東京文化会館前
行  程:弁財天(不忍池弁天堂)-大黒天(護国院)-寿老人(長安寺)-毘沙門天(天王寺)
     -布袋尊(修性院)-恵比寿(星雲寺)-福禄寿(東覚寺)
     全行程約5.0㎞ 2時間30分~3時間 7,000歩~8,000歩
参 加 費:会員1,000円、非会員1,500円
新 年 会:「目利きの銀次」 田端北口駅前店(会費3,500円/人)

報告

1月講は谷中 七福神巡りで、晴天と冬とは思えぬ暖かさに恵まれた街歩きとなり、外部の方も含めて22名が参加されました。JR上野駅・公園改札口正面、東京文化会館前に時間通り集合。圓山代表理事の新年の挨拶の後、案内役の松本氏の先導により出発。最初は、不忍池弁天堂(弁財天・御利益愛敬)にお参りの予定でしたが流石に上野長蛇の列。最後尾に並びましたが、これからの時間も考慮して遠くからの参拝になりました。上野動物園のモノレールをくぐり、清水坂をゆったりと上り護国院(大黒天・御利益富財)長安寺(寿老人・御利益長寿)に参拝。谷中霊園の天王寺五重塔跡にて小休止と恒例の記念撮影を実施。天王寺(毘沙門天・御利益威光)には朝ドラで有名になった「日本の植物学の父」といわれる牧野富太郎の墓があります。JR日暮里駅を抜け緩やかに上る御殿坂を歩いて行くと、谷中銀座商店街に通じる「夕やけだんだん」と呼ばれる階段。出店、富士山の見えなくなった「富士見坂」を下から見学などなかなか歩が進みませんでしたが、修性院(布袋尊・御利益大量)青雲寺(恵比寿・御利益正直)と参拝。最後の東覚寺(福禄寿・御利益人望)までは約1㎞、20分の行程でしたが完遂。無事七福神巡りを終える事ができました。
今回も渡辺さんによるZoomライブ配信を実施し3人の方が参加「七福神巡りのコースを再認識。休みなく歩くのは大変だがZoom参加できて感謝」等のご意見を頂きました。

以上     文責:小嶋 光



12月講「江戸の芸能づくし」

日 時:12月16日(土)午後1時半~5時
場 所:新宿歴史博物館およびオンライン(Zoom)配信
予 定:13:30~15:00 投扇興
    15:15~15:45 落語「粗忽の釘」 花伝亭長太楼師匠
    16:00~16:30 紙芝居「瞼の母(長谷川伸)」寿々方・江戸がたり宗家
            〃「曽根崎心中(近松門左衛門)」寿々方・江戸がたり宗家
    16:30~17:00 落語「抜け雀」 花伝亭長太楼師匠
会 費:会場参加 会員1,000円 非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円 非会員1,000円
忘年会:12月16日(土)午後6時~8時
場 所:「魚雅」 新宿区四谷三栄町15-4 第一原嶋ビル1F ℡03-6709-9615
         歴史博物館からJR四ツ谷方面に徒歩5分
会 費:飲み放題付き。男性一人5,000円、女性一人4,000円
    人数制限あり、20名まで申し込み先着順

報告

12月講は恒例の「江戸の芸能づくし」で参加者は現地19名、Zoom 5名でした。落語はご存じ花伝亭長太楼師匠の「粗忽の釘」「抜け雀」の2題。江戸がたり家元寿々方さんの大人の紙芝居「瞼の母(長谷川伸)」「曾根崎心中(近松門左衛門)」の2題。粗忽の釘は、引越し先に箪笥を背負ったままなかなかたどり着かない粗忽者の亭主の話。抜け雀は、宿屋に長期滞在する若い絵師が宿賃の代わりに衝立に描いた雀が餌を求めて飛び立つ話。粗忽者と親子の名人絵師の話2題でした。瞼の母は、ご存じ番場の忠太郎も曾根崎心中も文楽、歌舞伎、映画等形を変えて発表され続けていますが、大人の紙芝居も趣が違い興味深い時間でした。各演目の幕間には、江戸連会員である三宮さんのYouTubeによるマジックの配信も行われ、会場参加者、Zoom参加者ともに歓声が絶えませんでした(玄人はだし)。
芸能に先立ち有志12名による投扇興も行われ、江戸連白石事務局長の優勝により今年が締め括られました。「笑門来福」

以上     文責:小嶋 光



11月講「江戸吉原の思案橋・衣紋坂・見返り柳と三都・遊郭の構図」

三都(江戸・京都・大坂)の遊郭がどのような”人集めの構図”を考えて作られたのかについてお話して頂きます。

日 時:11月25日(土)午後2時~4時
場 所:東京ウイメンズプラザ第一会議室&オンライン(Zoom)配信
講 師:松本崇男氏(江戸連会員、坂学会理事長)
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円

報告

11月講は、松本崇男講師の「江戸吉原の思案橋・衣紋坂・見返り柳と三都・遊郭の構図」で、参加者は現地14名、Zoom 13名でした。講師は江戸連会員、坂学会理事長です。三都遊郭には共通して思案橋、衣紋坂(橋)、見返り柳がありそれは地名ではあるが場所を特定する他に何かあったのではないか。遊郭に遊びに行く人々の心を沸き立たせる仕掛けではなかったか?と考察。遊郭以外にもこれらと同名の坂、橋、柳は存在しているが命名の由来がそれぞれにあり興味深い。傾城の成立は天正13年(1585)、大阪で秀吉が大阪三郷(新町、天満など)で営業していた遊女に営業許可を与えたことに始まる。大きな要因は泰平の世の中になった事であるが、賦課金の徴収が一番ではなかったのかと思う。
 ①橋の名前と位置変遷図
 ②三都および長崎の傾城町成立年表
 ③遊郭の坂:思案橋、衣紋坂(橋)、見返り柳
所在地と名称一覧など講師がまとめられた場所、時代、名称のマトリックス表にて時代の変遷と共通点などが明確になり興味深い講演でした。

以上     文責:小嶋 光