2019年11月月例会の報告

今回の投扇興は、何れも連内連として発足した「古文書連」と「俳句連」の第一回「古文書講」と「扇句会」に挟まれるという江戸連祭りの柱の一つとなった。
11月29日の会場はいつもの阿佐ヶ谷区民センター。
強豪仲下さんが海外出張中とあって、「鬼の居ぬ間に洗濯」とひそかに野心を隠す13人の面々。
今回は句会参加を兼ねて小嶋さんと宮原さんが新人として参加して対決。
しかし全体としては低調ですべての試合を通じて最高点は28点にとどまった。
そのなかでも「東屋(あずまや)」を出した圓山さん、「早蕨(さわらび)」を2度も出した川越さん、さらに塩出さん、坂本さん、林さんも「早蕨」を出して気を吐いた。さらに台風の目となったのが、左腕の独特の投法を開発した佐藤さん。古作、圓山両氏をなぎ倒し、準決勝まで進出した。
しかし「兵は詭道なり」という孫子の兵法も林さんの前では十分通ぜず。
他方、1年前に華麗なデビューを果たした女性闘士の小川さんは、坂本さんとの対戦において26対19で敗北しつつも腕は確か。敗者復活戦でも林さんと対決し善戦(15対9)した。
その間、コンスタントに得点を積み重ねた川越さんが、準決勝で強者坂本さんに18対17の僅差で競り勝って、優勝を目指して林さんに挑むことになった。川越・林両氏は9月月例会でも決勝戦に進出した宿命の対決である。
元々練達の士でありながら、句会の師匠でもある林さんは決勝戦でも淡々と無私の心で投げたせいか、22対9で川越さんを制して今年3度目の優勝。
俳諧も投扇興も詰まるところ、途は同じか。
次期は川越さんの再度の挑戦を期待したい。
                             (文責 清水学)

  
  塩出さん 早蕨 11点      圓山さん 東屋 13点     川越さん 早蕨 11点

  
  坂本さん 早蕨 11点     川越さん 早蕨 11点     林さん 早蕨 11点

 
   小嶋さんと宮原さんが初参加       林さんが9月に続いて2連勝