11月講「江戸は”花と緑”にあふれていた」

日 時:11月20日(土)午後2時~4時
場 所:阿佐ヶ谷区民センター第4集会室&オンライン(Zoom)配信
講 師:圓山稔氏 江戸連代表理事
内 容:・江戸は庭園都市であった
    ・外国人から見た「日本人の花好き」
    ・江戸の花ブーム
    ・大田南畝の日記に見る江戸の花見
参加費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円

**会員の参加費は来年3月にまとめてお支払いください**

10月講「浮世絵の中の西洋~オランデーズリー(阿蘭陀趣味)を検証する~」

日 時:10月23日(土)午後2時~4時
場 所:オンライン(Zoom)配信のみ
講 師:岡泰正氏 神戸市立小磯記念美術館館長。文学博士(関西大学)美術史専攻
     主な著書:『めがね絵新考 浮世絵師たちがのぞいた西洋』
          『びいどろ・ぎやまん図譜 江戸時代のガラス・粋と美』
          『身辺図像学入門 大黒からヴィーナスまで』
          『長崎びいどろ 東西交流が生んだ清涼なガラス器』
          『日欧美術交流史論 一七~一九世紀におけるイメージの接触と変容』等、他多数
会 費:会員500円、非会員1,000円

報告

10月講は、岡泰正講師の「浮世絵の中の西洋一オランデーズリー(阿蘭陀趣味)を検証する―」で、オンラインのみの開催となり、参加者は34名と多くの方が参加されました。江戸時代の西洋文化へのあこがれ、好奇心がどのように美術・浮世絵に取り込まれて行ったのかを、写真を交えての具体的な講話でした。
最初は16~17世紀におけるイエズス会派の絵画を中心とした説明がありました。18世紀には、木版筆彩の始祖と言われる「奥村正信」が、唐人館之図を作成し、また、「円山応挙」は、パリ・モンアール版の ”貯水近くのカフェから見た大通り ”の景色を学び、遠近法での ”三十三間堂通し矢 ”を作成している。浮絵の中興の祖と言われる、「歌川豊春」の作品も素晴らしいものがある。
特に、「葛飾北斎」の、”北斎漫画”の内容に興味があり西洋風の遠近法を採用した、奥行きをつくることの面白さを発揮した作品が記憶に残った。また、神奈川沖浪裏のプルシャンブルーという ”青 ”の素晴らしさも見逃せない。
また、「窪俊満」の、”中洲の四季庵の酒宴 ”の作品も興味深い出来となっている。
北斎の弟子である「安田雷洲」の ”赤穂義士報讐図 ”においては、アルノルト・ハウグラーケンの ”新約聖書 ”の作品内容とほぼ一緒とは驚きました。
絵画で有名な「ゴッホ」も、「歌川広重」の作品 ”猿わか町 夜の景 ”を所持し、自身作として、”夜のカフェ(油彩)”を書いていたとは、知りませんでした。
講の内容として、写真の説明、木版筆版・木版色摺・紙本着色等 多様な説明でした。

以上     文責:川越 誠司郎



9月講「蘭学者を守り通した桂川家の位相ー平賀源内と桂川甫周・森嶋中良兄弟の交流を通じてー」

日 時:9月25日(土)午後2時~4時
場 所:杉並区高井戸区民センター&オンライン(Zoom)配信
講 師:桂川靖夫氏 桂川家11代当主。洋学史学会会員
    専門分野:植物分類地理学、臨床心理学
    著作(共著):茨城の科学史(常陸書房)、茨城県大百科事典(茨城新聞社)
    学校カウンセリング講座、他多数
参加費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円

報告

9月講は、桂川家11代当主・桂川靖夫講師の「蘭学者を守り通した桂川家の位相―平賀源内と桂川甫周・森嶋中良兄弟の交流を通じて―」で、現地とZoomでの参加者は、桂川家親族も含め38名と多くの方が参加されました。
江戸時代中頃、6代将軍・徳川家宣(綱豊)に侍医として仕えた桂川邦数をはじめとして、桂川家は代々、徳川家の幕府奥医として仕えてきた。さかのぼれば、安寧天皇、十市中原家からのスタートとしての桂川家の歴史家系図がある。
本日議題の「桂川甫周」・「森嶋中良」兄弟の活躍は印象的なものがあった。
蘭学者でもあった桂川兄弟は、あのエレキテルで有名な平賀源内とも交流があったとは意外でした。桂川家は、外科医として法眼(中世以降は、医師・絵師他に与えられた称号)の身で、武士としての心構えも持っていた。
森嶋中良は、「森羅万象(天地間に存在する数限りない全すべての形あるもの)」を終生愛したとも伝えられている。桂川甫周・森嶋中良は、全国的に幅広い人的交流があり、有名人(杉田玄白・前野良沢・大田南畝 等)との交流もあったようです。

以上     文責:川越 誠司郎



8月講「江戸と江戸以前ー古地図から見えてくるもの」

日 時:8月28日(土)午後2時~4時
場 所:阿佐ヶ谷区民センター第1集会室&オンライン(Zoom)配信
講 師:芳賀啓 氏 1949年仙台市生まれ。元柏書房代表取締役社長。東京経済大学客員教授
          現之潮主宰。早稲田大学エクステンションセンター講師
    主な著書:「地図・場所・記憶」2010年けやき出版
         「江戸の崖 東京の崖」2012年講談社
         「古地図で読み解く江戸東京地形の謎」2013年二見書房 他
会 費:会場参加 会員1,000円、非会員1,500円
    Zoom参加 会員500円、非会員1,000円

報告

芳賀講師は、2018年2月の講から3年半ぶりの講となりました。
休憩時間もない程の熱演ぶりでした。講の資料は、古地図1枚で、大半がスライドと、写真中心による講話となり、メモをとる間もないぐらいのスピードでした。
まず、寛文五枚図は、新板江戸大絵図、新板江戸外絵図の説明があり、江戸時代の様子が窺えました。弘長元年(1261年)10月3日、国・群・郷・村の始まりとなりました。古文書は差出人・受取人を具備しており一次資料ですが、史書は不特定多数を予見しており二次資料となります。
徳川家康が愛読していた二次資料である吾妻鑑に江戸太郎の名前が出ている。当時の最速の通信手段は馬であった。時速20~30㎞で走ったが30分しか持たず、替え馬が必要であった。人は一日8里、32㎞くらい歩いたようです。鎌倉時代、甲州街道が通った西国分寺にある姿見の池は、近くの恋ヶ窪一帯が宿場町であった頃、遊女たちが自らの姿を映して見ていたという言い伝えから名付けられた池である。恋ヶ窪という地名の由来の一つとも言われる、武将・畠山重忠と夙妻太夫の悲恋が伝承されている。
最後に太田道灌の江戸城の頃の長禄年間江戸図の説明がありました。この図は、前島が描かれておらず、川や池についても誤りがあり、江戸時代に造られたものと思われ、古地図とは言い難いようです。ただ、江戸時代と現在の街地図比較が面白く、興味深いものでした。



報告

7月講は、会員の荻原延元講師の「日本の伝統文様」で、約1年ぶりの講演となりました。現地とZoomでの参加者は、31名と多くの方が参加されました。
江戸時代の浮世絵の始祖・菱川師宣の「見返り美人」、京の人気絵師、西川祐信の「柱時計美人図」は、うっとりするものがあります。
縞と格子については、縞柄、小紋柄、格子柄が特に人気があったようです。
また、家紋は平安時代から使用され、江戸時代では大名・旗本が多く使用していた。あの有名な毛利元就の三本の矢(長門三ツ星)は、毛利家の団結を呼びかけたものです。纏(まとい)の服装デザインは柄が多様あり、定火消し、大名火消しと並び、大岡越前守の「いろは四十八組」の町火消纏は、目を見張るものがあります。
当初は、江戸の定火消しや奴(やっこ)が好んで着た「かまわぬ文様」は、役者も好む絵柄となり、縦縞(〇〇縞)の多様な柄が流行し、中には、手が込んだものもある。
あと、「辻が花の模様染め」・「慶長小袖」・「寛文小袖」・「元禄友禅染め」は、時代の特徴を生かした出来となっています。
特に、加賀の宮崎友禅斎の手書きによる染色技術は、素晴らしかったです。

以上     文責:川越 誠司郎