2018年8月月例会の報告

8月31日、いつもの阿佐ヶ谷市民センター。
常連9名に加え、今回は茶道の指導の為に女性3名が特別参加されました。

初参加の女性には10点のハンディキャップが与えられスタート。
三田さんが一人気合が入り、初戦であわや浮舟か?!と思わせる荒業で仲下を難なく下し、決勝戦まで進出。
他の皆さんは、長引く酷暑のためか、中々調子が出ません。
その内、「俺、10点が出せないと恥ずかしいな~」とつぶやく常連の声が聞こえて来る。
そうか、10点のハンディキャップがプレッシャーになって思うように実力が出せないのでは?!
投扇興は心理戦、そこが面白いのです。
6年続けている常連が未だにその「コツ」が掴めず「運」に頼っているなかで、橋本さんの澪標(12点)、小川さんの須磨(7点)は立派でした。
高得点の技は三田さんの浮舟くずれ15点が最高で、澪標(12点)と早蕨(11点)。
今回は阿佐ヶ谷市民センター全館に歓声が響き渡る程の超美技は出ませんでした。
終わって見れば、セコセコと小技で得点を稼いだ仲下の優勝となりました。

  

投扇興で汗を流した後は、田中さん、橋本さん、小川さんにお茶を立てていただきました。
投扇興、江戸雑学にお茶のお点前を加えることで当会をもっと楽しく充実させる試みです。
「粋な江戸人」を自称する皆さんですが、ほとんど経験がなく、挨拶や所作が分からず、全員ガチガチ、オロオロ。 
いろいろ作法を尋ねられた田中さんが「細かいことはあまり気にせず感謝の気持ちをもって自然に振る舞えばよいのですよ」とアドバイス。その言葉に救われ一同安心し、先程いただいたお茶の味が口の中に広がり、更においしく感じられたから不思議です。
ご都合のよい時にまたご指導いただけるようお願いしました。

「江戸雑学」は三田さんの「忖度社会・手続き社会」

最近話題になることの多い「忖度」を「手続き」との対比で整理した上で、日本は鎌倉・室町、江戸時代を経て今日まで、深く高い文化的資質に支えられ、人と人との関係を「信」で結んだ「忖度社会」であったこと、そのことが社会費用の小さい社会を実現してきたと指摘。
一方、最近のグローバル化、デジタル化の下で、人と人との関係を「手続き」で結ぶ社会への移行が進もうとしており、この過程で怯懦な「忖度」が生まれていると問題提起されました。

懇親会では久しぶりに美味しい香港料理を肴に喧々諤々、呵々大笑。あっと言う間の2時間でした。

  

                                       文責:仲下