投扇連

2019年11月月例会の報告

今回の投扇興は、何れも連内連として発足した「古文書連」と「俳句連」の第一回「古文書講」と「扇句会」に挟まれるという江戸連祭りの柱の一つとなった。
11月29日の会場はいつもの阿佐ヶ谷区民センター。
強豪仲下さんが海外出張中とあって、「鬼の居ぬ間に洗濯」とひそかに野心を隠す13人の面々。
今回は句会参加を兼ねて小嶋さんと宮原さんが新人として参加して対決。
しかし全体としては低調ですべての試合を通じて最高点は28点にとどまった。
そのなかでも「東屋(あずまや)」を出した圓山さん、「早蕨(さわらび)」を2度も出した川越さん、さらに塩出さん、坂本さん、林さんも「早蕨」を出して気を吐いた。さらに台風の目となったのが、左腕の独特の投法を開発した佐藤さん。古作、圓山両氏をなぎ倒し、準決勝まで進出した。
しかし「兵は詭道なり」という孫子の兵法も林さんの前では十分通ぜず。
他方、1年前に華麗なデビューを果たした女性闘士の小川さんは、坂本さんとの対戦において26対19で敗北しつつも腕は確か。敗者復活戦でも林さんと対決し善戦(15対9)した。
その間、コンスタントに得点を積み重ねた川越さんが、準決勝で強者坂本さんに18対17の僅差で競り勝って、優勝を目指して林さんに挑むことになった。川越・林両氏は9月月例会でも決勝戦に進出した宿命の対決である。
元々練達の士でありながら、句会の師匠でもある林さんは決勝戦でも淡々と無私の心で投げたせいか、22対9で川越さんを制して今年3度目の優勝。
俳諧も投扇興も詰まるところ、途は同じか。
次期は川越さんの再度の挑戦を期待したい。
                             (文責 清水学)

  
  塩出さん 早蕨 11点      圓山さん 東屋 13点     川越さん 早蕨 11点

  
  坂本さん 早蕨 11点     川越さん 早蕨 11点     林さん 早蕨 11点

 
   小嶋さんと宮原さんが初参加       林さんが9月に続いて2連勝

2019年9月月例会の報告

敬老の日の9月16日、会場はいつもの阿佐ヶ谷区民センター。句会のサポートを兼ねて参加された柳川さんと香田さんを加えて総勢12名がプレー。
異常に熱かった夏に皆さんバテ気味か1回戦は低調な滑り出し。
その中にあって投扇歴1年の小川さんが東屋(13点)早蕨(11点)絵合(5点)須磨(7点)と連発して42点と皆さんをひっぱります。
2回戦に入ってやっと高得点の技が出始め、最後に対戦した塩出さんと林さんは21対21の引分け、一回勝負の延長戦へ。林さんは0、塩出さんは投げた扇が台に当たってコツリのマイナス1点。
結果、林さんの21点対塩出さんの20点で林さんに軍配が上がりました。
 今回の決勝は決勝戦進出は初めての川越さんと林さん。いつも冷静な川越さんが力み過ぎたか高得点が出ず6点。一方の林さんは早蕨11点を含む30点で今年2度目の優勝となりました。

今回は早蕨が9回も頻発、珍しい技も二つ出ました。
投扇で汗を流した後は、途中参加された長谷田さんを加えて2回目の句会。
林さんの報告をご覧下さい。                                  
(文責 仲下 尚治)

 
小川さん 早蕨 12点  蝶がこんな立ち方をするのは珍しい。

 
坂本さん 松風 6点  蝶が枕のへりから完全にぶら下がっておれば
花の宴 7点(今まで出たことのない技)

 
小川さん 早蕨 11点           川越さん 早蕨 11点

 
塩出さん 澪標 12点     圓山さん 早蕨 11点

 
香田さん 須磨 7点            圓山さん 澪標 12点

 
仲下 早蕨 11点       林さん 早蕨 11点

 
塩出さん 早蕨 11点     川越さん 早蕨 11点

 
仲下 早蕨 11点       林さん 早蕨 11点


林さん 今年2度目の優勝

第二回「扇句会」報告
2回目であり、句会の進行に問題はなかった。俳句に対する様々な疑問が提起され、議論が深まったと思う。
当日都合がつかず、俳句だけの提出があった人、俳句は提出しなかったが句会には参加できた人など、参加の方法は自由であり、今後も連衆の積極的な参加が望まれる。
今回は13名が各々2句を持ち寄り、合計24句であったがその中での高得点3句を紹介する。

秋刀魚漁告げる女将の声高し  小川 裕子
 「豊漁だよ!」と言う女の声が聞こえてきそうで臨場感がある。「女将」と言う言葉に読者の解釈が分かれた。
 漁師の女房だろうとか港の飲み屋の女将だろうとか。
 (添削例;秋刀魚豊漁告ぐる女の声高し)

身にしみる遺影の瞳のやわらかさ  坂本 宏
 大事な友の急逝に遭遇した作者の心が良く判る佳句だ。中八を整えると一層句が引き立つ。
 (添削例:眼差しのやさしき遺影身に沁みる)

かりそめの恋もできずに鰯雲  高野 わか女
 夏に芽生えた恋も秋には終わる。そんな恋もできなかったと秋の雲をみて振り返るかつての青春時代、或いは今か。
 (添削例:かりそめの恋のセピアに鰯雲)
                                 (文責;林半寿)

 

 

2019年6月月例会の報告

6月28日(金)、定例の「投扇興」練習会が阿佐ヶ谷区民センターで開かれた。
連続出場中で最多優勝回数の仲下尚治氏、常連の白石夫妻、清水学氏等の欠席もあって、開始当初は一抹の寂しさもあったが、香田なをさんの初参加、開始早々からの「澪標」などの大技の続出、荻原延元氏と塩出明彦氏の対戦が練習会初の延長戦となるなど大いに盛り上がることとなった。
延長戦を制した塩出氏の技も高難度技「横笛」であった。
決勝戦は小川裕子さんと坂本宏氏の対戦となり女性初の優勝かと注目されたが、小川さんの最終投「浮舟」もむなしく、「早蕨」と「浮舟」で先行した坂本氏の貫録勝ちとなった。
練習会終了後は林繁樹氏を宗匠とし、俳句会が開かれた。

                    (文責 三田義之)

 
香田さん 澪標(12点)    塩出さん 横笛(40点)!

 
小川さん 浮舟(30点)    坂本さん 浮舟(25点)

指南役講評
 
「扇句会」報告
初めての試みで句会を行った。未経験の方が多かったが、果敢に挑戦して頂き、短時間であったが、充実していた。
事前に2句ずつ出句して、作者名を明かさず各自2句を選句する形式で行った。
なかなかの傑作ぞろいであったが、その内の5句を紹介する。
 
一)胡蝶舞ふ夏の阿佐ヶ谷投げ扇 義之
 「胡蝶」は春の季語で「夏」と季重なりになるが、
 この場合「投扇興」の事を詠みこんでいるので問題ない。
 阿佐ヶ谷も詠み込まれていて、センスの良い句だ。
 
二)万緑や牛久大仏天を衝く 知蘭堂 
 緑の中にすくと立つ大仏、地から天へと視線が移り大きな景が見えてくる。
 
三)夕立や相合傘にはひふへほ 長閑
 下五がユニークで、思わせぶりなところが良い。
 
四)烏瓜咲いて妖しき夜の底 なを
 滅多に見ることのできない烏瓜の花。「夜の底」で決まった。
 
五)縁側で西瓜頬ばり種飛ばし 宏
 みんな経験のある昭和の子供時代が描かれ共感を得た。

                    (文責: 林)

2019年4月月例会の報告

4月5日、いつもの阿佐ヶ谷市民センターに常連9名に加えて小川さん、香田さん、石山さんが参加されました。
遅刻者が出たため(申し訳ありません。私でした) 、「江戸雑学」を先行、圓山さんに《江戸の投扇興》(後述)を語っていただきました。
そしてプレイ開始。
投扇興の魅力は何が起こるか分からないこと、今回も想定外の展開が待っていました。
1回戦で仲下、2回戦では坂本さん、準決勝では圓山さんをなぎ倒し、決勝戦に進んだのは今回3度目の小川さん。
発足当初から8年間修業を積んできた常連3人が総崩れとなりそうな形勢の中で、林さんが常連の名誉にかけて決勝に進みました。
林さんは上気した顔面に緊張感が漂います。一方の小川さんは、尻上がりに調子を上げて顔は紅潮、堂々の投げっぷり。両者とも力み過ぎたか高得点は出ず、小技の応酬で最後まで気の抜けない展開でしたが、小川さんが9回目、10回目で空振り。終わって見れば、22対16で林さんの辛勝、かろうじて常連の面目を施しました。

今回も珍しい技が出ました。
白石さんの若紫16点:扇子が台に寄りかかり、蝶は扇子から離れて立っているのが通常の若紫なのですが、これは蝶が扇子を背負い込んで台に寄りかかっています(分かりにくいので持参した白いシートをバックに撮り直した写真と合わせてご覧下さい)。林さんの空蝉20点:蝶が台の端にぶら下がっておれば横笛40という惜しい技です。

余った時間に1回戦で敗れた清水さん、塩出さん、仲下、川越さん、石山さん、三田さんが番外戦。緊張がとけたのか皆さんのびのび。
1回戦では扇子は蝶に当たるものの今一つコツが掴めなかった石山さんが、東屋14点を出して初の高得点。姿勢がよく投げが安定しているのでこれからが楽しみです。三田さんも若紫16点を叩き出しました。
圧巻だったのは、塩出さん。何と早蕨を1ゲームに4回叩き出したではありませんか。新記録です。

  

   
白石さん 若紫スペシャル 16点

   
林さん 空蝉(うつせみ)スペシャル 20点

江戸雑学 《江戸の投扇興》について

投扇興に関する史料を読み解き、その特徴や銘名法と点数表について解説した。
①投扇興に関する一番古い文献は、安永2年(1773)の「投扇興図式」(投楽散人其扇が”投扇興の由来”を序で記載)で、投扇興は古くから中国の遊びである「投壺」を参考に、女子供も参加できる遊びとして工夫され流行りだした。
②その後も文化・文政期にも投扇興は流行るが、江戸庶民はこれを「賭け事」にしたため、公儀より禁止された。
③投扇興に関する史料のうち、全文画像公開している早大図書館所蔵の「投扇興図式」「投扇式」及び「源氏五十四状点式図投扇興」の3文献を解読したが、3文献は銘名と点数の原典が異なり、それぞれ「百人一首」「古典全般」「源氏物語」を基にしている。投扇興の作法や蝶を乗せる台と投席との距離、投げ方なども記載されており、「投扇連」にとって参考になる(圓山謡拙)。  
                           文責: 仲下

2019年2月月例会の報告

2月19日、いつもの阿佐ヶ谷市民センター。
常連12名に加えて高野さんと林さんの紹介で石山さんが初参加されました。
石山さんは今も野球に汗を流されているそうで姿勢がよく投げ方もすぐに会得されました。
少し練習すれば常連を脅かす存在になりそうです。
高野さんは杉並区で地域ボランティア活動をされており、昨年1月投扇連の有志が高齢女性を相手に投扇興を指導した縁で1年ぶりに参加されました。1回戦でいきなり若紫16点、石山さんとの新人戦では明石17点を叩き出して勝利されたのには驚きました。
お二人とも「才能あり」、是非今後も参加していただき、このところややマンネリ気味の常連に活を入れてもらいたいと思います。
女性が参加されると男性軍が高得点を連発するという過去の統計があるのですが、今回は白石夫人、泉さん、高野さんが参加されたにも関わらず、男性軍のプレイは精彩に欠け、歓声の回数が少なかったのは残念でした。
その中にあって昨年の10月例会で坂本さんに5連覇を阻まれた後期高齢者1名が「打倒坂本」に燃えました。
優勝杯を受け取る姿に、「それくらい仕事に燃えれば財を成すのにな~」の声。その通りです。

さて、最後の写真をご覧下さい。これは江戸連の12月講の参加者を交えて行われた「投扇興を楽しむ会」で坂本さんが叩き出した真木柱=まきばしら(扇が枕にかかり、蝶は扇子にぶら下がる、30点)の写真です。
このクローズアップ写真は偶然にも今月例会の前に塩出さんのカメラに残っていたことがわかり入手したものです。
「現在江戸連が所有する道具では、蝶が台座から落ちずに引っかかる事は不可能と考えていました。蝶が落ちないように扇子が支えてくれたことはまさに奇跡です!!」とご本人も信じられないほどの技です。

      
白石さん 匂宮     白石さん 若紫    川越さん 若紫 16点 高野さん 若紫 16点
(におうのみや)12点 (わかむらさき)16点

      
仲下 明石(あかし) 仲下 早蕨(さわらび) 塩出さん 早蕨 11点 仲下 もうちょっとで
17点         11点                     浮舟 18点

      
石山さん 須磨 7点  高野さん 明石 17点 仲下 早蕨 11点   仲下 桐壺(きりつぼ)23点


坂本さん 真木柱(まきばしら) 30点

「江戸雑学」は荻原さんの《江戸の美意識

江戸の文様意匠 ②纏と半纏はんてん/江戸の華と粋です。
私が選定した江戸の美術《浮世絵・屏風絵・染織文様・漆芸・陶磁・仏像・歌舞伎・能狂言衣裳・祭礼・纏・家紋》から選んだ画像をゆっくり紐解きながら江戸文化の豊かさを様々な視点から十分に眺め話しました。
江戸前期は上方文化の影響が残りますが、後半期の江戸では武家文化と町人文化に新しい美意識が生まれて、意気、艶、渋み、軽み、粋、侠、華やぎが江戸文化創造のエネルギーの源になっていきます。
                               荻原延元
いくつかのスクリーン場面をご覧下さい。
 

 

 

懇親会は久しぶりの林さんと女性のお二方が参加され、うまい香港料理を肴に知的な話題(?)に花が咲きました。
                            (文責:仲下)

2018年10月月例会の報告

10月30日、いつもの阿佐ヶ谷市民センター。
常連10名に加え、林さんの俳句仲間の香田さんが参加されました。

2回目の小川さん、初参加の香田さん、女性お二人の参加に張り切ったか、はたまた小川さんの「ハンディキャップはいりません」の一言に発奮したか、男性軍が高得点の技を連発、面目を施しました。
決勝は(前回の初戦で仲下を破り、準優勝で仲下の逆襲に合い惜しくも優勝を逃した)三田さんと長いスランプに苦しむ坂本さんとの一騎打ち。
3回の「こつり」で減点を重ねたものの、9回目に早蕨(さわらび 11点)を出して何とか15点を出した坂本さん。
三田さんはどうしたことでしょう。「勝ち」を意識しすぎたか、扇子が全く蝶に当たらず、終わって見れば2点!で坂本さんに完敗。
去年9月以来、実に1年ぶりの坂本さんの優勝でした。
思い返せば、長らく王座に君臨していた坂本さんの投法に「長い手と柔らかい体にモノを言わせて扇子を蝶に近づけすぎる。扇子と蝶までの距離は誰でも等しくなければならない」というクレームの申し立てがあり、坂本さんが自主的にフォームを変えたのがきっかけで長いスランプに落ち込みましたが、諦めず精進を重ねた結果見事優勝。おめでとうございます。

今回特筆すべきは清水さんの「蓬生」40点。今年に入り仲下、坂本さん、佐藤さん(SATO・蓬生で45点)に次いで4度目の快挙です。
聞けば、白内障の手術後、ものがはっきり見えるようになり、的の蝶もよく見えたそうです。手術の成果を投扇興で実証できたのは嬉しいですね。

  
清水さん 蓬生 よもぎう 40点!      坂本さん 横笛(40点)にもう一歩、24点


坂本さん 若紫 16点

「江戸雑学」は仲下の「変貌するモスクワ」

これがロシア?のモスクワシティ、急速に広がるモバイルタクシーサービス、カラフルな車内、IT化の進む地下鉄、活躍する日本DYDOの自動販売機、ユニクロなど最新のモスクワ事情、一方で昔ながらのロシア、美しいロシアの自然を写真で紹介しました。

懇親会は久しぶりに女性のお二方が参加され、騒ぎ過ぎず、和やかな語らいと美味しい香港料理を楽しみました。
                           (文責:仲下)

2018年8月月例会の報告

8月31日、いつもの阿佐ヶ谷市民センター。
常連9名に加え、今回は茶道の指導の為に女性3名が特別参加されました。

初参加の女性には10点のハンディキャップが与えられスタート。
三田さんが一人気合が入り、初戦であわや浮舟か?!と思わせる荒業で仲下を難なく下し、決勝戦まで進出。
他の皆さんは、長引く酷暑のためか、中々調子が出ません。
その内、「俺、10点が出せないと恥ずかしいな~」とつぶやく常連の声が聞こえて来る。
そうか、10点のハンディキャップがプレッシャーになって思うように実力が出せないのでは?!
投扇興は心理戦、そこが面白いのです。
6年続けている常連が未だにその「コツ」が掴めず「運」に頼っているなかで、橋本さんの澪標(12点)、小川さんの須磨(7点)は立派でした。
高得点の技は三田さんの浮舟くずれ15点が最高で、澪標(12点)と早蕨(11点)。
今回は阿佐ヶ谷市民センター全館に歓声が響き渡る程の超美技は出ませんでした。
終わって見れば、セコセコと小技で得点を稼いだ仲下の優勝となりました。

  

投扇興で汗を流した後は、田中さん、橋本さん、小川さんにお茶を立てていただきました。
投扇興、江戸雑学にお茶のお点前を加えることで当会をもっと楽しく充実させる試みです。
「粋な江戸人」を自称する皆さんですが、ほとんど経験がなく、挨拶や所作が分からず、全員ガチガチ、オロオロ。 
いろいろ作法を尋ねられた田中さんが「細かいことはあまり気にせず感謝の気持ちをもって自然に振る舞えばよいのですよ」とアドバイス。その言葉に救われ一同安心し、先程いただいたお茶の味が口の中に広がり、更においしく感じられたから不思議です。
ご都合のよい時にまたご指導いただけるようお願いしました。

「江戸雑学」は三田さんの「忖度社会・手続き社会」

最近話題になることの多い「忖度」を「手続き」との対比で整理した上で、日本は鎌倉・室町、江戸時代を経て今日まで、深く高い文化的資質に支えられ、人と人との関係を「信」で結んだ「忖度社会」であったこと、そのことが社会費用の小さい社会を実現してきたと指摘。
一方、最近のグローバル化、デジタル化の下で、人と人との関係を「手続き」で結ぶ社会への移行が進もうとしており、この過程で怯懦な「忖度」が生まれていると問題提起されました。

懇親会では久しぶりに美味しい香港料理を肴に喧々諤々、呵々大笑。あっと言う間の2時間でした。

  

                                       文責:仲下

2018年6月月例会の報告

6月18日、会場はいつもの阿佐ヶ谷市民センター。10名が集合。

今回もドラマが待っていました。
一回戦で坂本さんと佐藤さんが対戦、そこでとんでもないことが!
坂本さんが蓬生(よもぎう)の40点、久々の大技に歓声が上がりました。
続いて佐藤さんが変則的なフォームで扇子をさりげなく投げたところ、枕の向こう側に「あり得ない形」で扇子と蝶が立っているではありませんか!
とくと写真をご覧ください。蝶が扇子の要を支えた状態で扇子が直立しています。一同唖然。
とりあえず、蓬生 40点+5点=45点と採点。
終わってみれば坂本さんが63点、佐藤さん52点、ペアの高得点記録です。
決勝はそれぞれ勝ち上がってきた林さんと仲下の対戦。
11点と2点で仲下の勝ち。「決勝戦に相応しくない点数だ」と一同白けた雰囲気の中で圓山さんが遅れて到着。
誰からともなく、圓山さんと仲下を対戦させ、圓山さんが勝ったら仲下から優勝をはく奪、圓山さんを優勝者にしようということで対戦が始まりました。
結果、20点対16点、僅差で仲下が勝ち、優勝が確定。
佐藤・坂本戦の興奮が覚めないまま、盛り上がりに欠ける優勝となりました。

 
坂本さん 蓬生 40点

  
佐藤さん SATO・蓬生 45点

 
清水さん もう少しで浮舟 25点


清水さん 東屋 13点

 
林さん 桐壺 23点      仲下 早蕨 11点  

「江戸雑学」は川越さんの「飫肥藩について」

江戸連機関紙の平成28年と29年版で飫肥の歴史と川越家のルーツについて詳しく語られていますが、今回は飫肥を違う切り口で紹介していただきました。
筆者の印象に残ったのは、杉が小藩の苦しい財政難を救ったという話。
飫肥の杉は生息が早くて木目が粗く水に浮きやすい、しかも脂分が多くて水を吸収しにくいので船材に適しており、大阪や播磨(兵庫県)の造船業者の間で大きな需要があった。植林をした者に成木の1/2さらに2/3を与えるという思い切った振興策で大いに植林、広渡川(ひろとがわ)河口から油津港まで運河を開削し、大阪方面に大量に売りさばいた。
いま地方がやっきになっている「国おこし」のモデルが飫肥にありました。
次に飫肥が生んだ小村寿太郎の話。
ポーツマス条約の締結に貢献したものの、国民から大きな非難を浴びた。第二次桂内閣で外相に再選されると、日露戦争の勝利を背景に江戸末期に諸外国と結ばれた不平等条約に取組み、領事裁判制度(日本にいる外国人が罪を犯しても日本の法律で裁くことができない)を撤廃・改正、それに、輸入品に対して日本は関税を自由に決められなかった条約を改正、関税の完全自主権を回復させた。貿易立国の基礎を作った人物であることをはじめて知りました。
その他、飫肥の見どころを控えめに語る中に、川越さんの郷土愛が伝わってきました。

懇親会場は香港料理「青松」、今回はわが投扇連の要である圓山さん、白石さんが珍しく欠席。
佐藤さんのウルトラCの話題で大いに盛り上がり、体操の超難技「シライ3」ならぬ「SATO・蓬生」と命名しました!
                                           文責:仲下

2018年4月月例会の報告

4月30日、会場はいつもの阿佐ヶ谷市民センター。12名が集まり投扇興を楽しみました。
女性は須藤さん、柳川さん、斎藤さんの3名。
柳川さんと斎藤さんは初めての投扇興、和服姿で参加していただきました。
男性3名と合わせ5名が和服姿。

西日が差し込む中で部屋のエアコンが故障しちょっと蒸し暑かったせいもあり、皆さん中々調子が出ません。
須藤さんと齋藤さんが早々に早蕨(さわらび)を出しのびのびとプレイする中で、常連男性軍はやや精彩に欠けました。
高得点が11回、そのうち早蕨(さわらび)が9回、その他は若菜下、東屋、若紫の3回。
浮草、桐壺、蓬生などの超美技で大歓声が沸かなかったのがちょっと寂しかったですね。

 
坂本さん 若菜下 11点(蝶の足が完全にぶら下がっておれば空蝉 18点、残念!)

 
仲下 若紫 16点            和服姿の女性参加で盛り上がる会場

今回は会場を2時間しか借りることができず、「江戸雑学」は休講、投扇興が終わるとまっすぐ懇親会場の香港料理「青空」へ。
試合では疲れの見えた常連男性軍が生ビールでのどを潤すや、見違えるように元気に。
喧々諤々、話題は尽きず。夏に向けがんばろうと帰路につきました。
                                    文責: 仲下

2018年2月月例会の報告

 2月9日、今年1回目の天気は晴れ、会場はいつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。参加者10名。
昨年11月の懇親会で「きもので投扇興を楽しもう!」と盛り上がったことを筆者はすっかり忘れていたのですが、圓山さん、白石さん、塩出さんが着物姿でさっそうと登場! 会場は何とも言えない優雅な雰囲気に包まれました。
奥さんの厳しい指示に従って足袋を履き、蕎麦打ちの帽子をかぶり、新婚時代に両親から贈られたという着物を身に着けた白石さん、いつも裸足+雪駄で街中を歩く白石さんの姿はどこにもありません。
「馬子にも衣裳」という失礼な某氏のつぶやきにも動じることなく投扇に集中、次々と高得点を連発、勝ち進みます。
白石さんのあまりの変貌と迫力に呑まれてしまったか、圓山さんと塩出さんの扇子には勢いがいまひとつ。
 プレイでは、今年初めての「蓬生(よもぎう)40点」と「浮舟(うきふね)35点」が仲下と坂本さんに出ました。
また、1回戦の古作さんと川越さんの対戦では両者「こつり」の応酬、終わって見れば川越さん-3点に対して-2点の古作さんの勝利という珍記録も出ました。

 特筆すべきは決勝戦まで進んだ林さんの粘り。
2回戦で澪標(みおつくし 12点)を連発した絶好調の白石さんに34対6で大敗したものの、敗者復活戦では同じ17点を得点した塩出さんと2回勝負(2回投げた得点で争う)で僅差の勝利、準決勝への出場権を獲得。
準決勝では再度、白石さんと対戦。試合は追いつ追われつの接戦、9回目で林さん20点、白石さん23点、最終10回目で林さんは「花散る里」の2点、1点差に迫る。「こつり」を出さなければ白石さんの勝利。しかし、緊張した白石さんは何かに誘われるようにその「こつり」、それもかなり激しい音の「こつり」! 判定は「大こつり」マイナス2点、無残にも21点に減点、22点の林さんの勝利となりました。ところが、待った!と林さんの声、「こつりの大か小かは微妙、小なら同点だ。そんなあいまいな勝ち方は納得行かない、2回勝負で決めよう!」 そこで両者が必死に2回を投げ、林さん8点、白石さん5点!ついに林さんは決勝戦に進出。いや~その執念には脱帽です。
さすがの林さんもここでエネルギーを使い果たしたか、決勝戦では仲下が31点対24点で優勝杯をいただきました。

 続いて江戸雑学は荻原さんの「龍を描く – 天地の気 -」
宮城県天心記念五浦(いずら)美術館開館20周年として昨年10月25日~11月26日開催された展覧会で公開された龍の名作をスライドで鑑賞しながら、「龍・・・その意味と名称に由来する言葉の意味」を解説していただきました。
語学の天才だった若き岡倉天心が開国したばかりの明治という時代に日本と西洋の文化を融和させ、横山大観などの日本画家を育てたこと、その流れを引き継いだ塩出英雄画伯(塩出さんのお父さん)が五浦六角堂を描いておられること、そして画伯の愛弟子だった荻原さんから直々の話を聞く。。。。何とも不思議で有難いご縁です。
                             (文責: 仲下)

  
きもので楽しむ投扇興           仲下の蓬生(よもぎう、40点)

         
坂本さんの浮舟(うきふね、35点)     荻原さんの講演 「龍を描く – 天地の気 -」

2017年11月月例会の報告

11月24日、今年5回目の例会はいつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。参加者9名。
今回は「新投法」を採用して2度目のプレイ。皆さん「新投法」に大分慣れてきました。
圧巻は清水さんが圓山さんを相手に2回戦で出したウルトラC。下の写真をとくと見て下さい。
蝶が扇子の要に首を突っ込むという蓬生(よもぎう)で40点(36点+4点)、続いて台の向こう側で蝶が扇子の上に乗った浮舟 35点(31点+4点)の連続技。最初の蓬生では何が起こったのかよく分からず平静だった清水さんが次の浮舟が出ると歓喜の笑いが止まりませんでした。
この二つの技だけで75点。残る8回の得点がマイナス1(?!)、それでも合計74点です。
坂本さんが7月に出した73点を破る大会新記録でした。もし、この残る8回で10点以上が出ていたらどうなったか?
当分誰も手の届かない大記録になったでしょう。
坂本さんが敗者復活戦で叩き出した澪標(12点 みおつくし)と桐壺(23点 きりつぼ)含む合計50点は普段の例会なら最高点なのですが、清水さんの新記録の陰に隠れてしまいました。
19点の坂本さんを25点で破った仲下も優勝杯をもらうのがちょっと恥ずかしかったです。はい。

  
清水さん 40点(蓬生36点 + 4点)蝶が扇子の要に首を突っ込んでいるのに注目!

 
清水さん 35点(浮舟 31点+4点)台の向こう側で蝶が扇子の上に乗っている姿に注目!

     
坂本さん 12点 澪標 みおつくし   坂本さん 23点 桐壺 きりつぼ

  
練習風景                  仲下 11点 早蕨 さわらび 塩出さん 16点 明石

  
荻原さん 11点 早蕨  塩出さん 11点 早蕨  仲下 11点 早蕨

 
仲下 12点 澪標      仲下 優勝

続いて江戸雑学は清水さんの「ソ連解体四半世紀を経た中央ユーラシア-(旧ソ連)中央アジアを中心にー」
 「ソ連崩壊に伴い独立した中央アジア諸国(ウズベキスタン、キルギス、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)と4半世紀関わってきたなかでのエピソードをお話しました。独立国家の民族意識を形成する課題の事例としてキルギスをとりあげ、世界最長ともいえる英雄叙事詩「マナース」の称揚、その語り部の社会における独特な役割などに光をあてました。    清水 学 」
私事ながら、私(仲下)はウズベキスタンとタジキスタンのビジネスマンと関係を持っています。彼らの祖国をこれほど深く研究している方が江戸連・投扇連におられることに驚きました。講演の内容をほとんど知らなかったこともショックでした。
これを機会に中央アジアのことをもっと知りたいと思います。ありがとうございました。

懇親会参加者一同はすっかり暗くなった道を新福來の後に出来た居酒屋へ。
2階に案内されるとかつての大きな部屋が4ツのコーナーに仕切られており、その1コーナーに座りきれず、幸い空いていた隣のコーナーの一部を借りて全員が何とか着席。時間制限の「飲み放題」を注文したこともあり、時間が気になってとにかく忙しい。
出てくる料理は可もなし不可もなし、後で気がついたら、どんな料理も看板料理の餃子と同じような味付け。
かつて新福來のゆったりした大きな部屋で次々に出てくる美味しい台湾料理をつつきながら誰に気兼ねすることなく大いに語り、大いに笑った至福の時がなつかしい。
安く、美味しく、ゆったり食事が出来る新福來のような店は賃貸料の高い阿佐ヶ谷界隈では今やないのでは?
いや!ここで諦めないのが投扇興魂 、来年は常連の皆さんが長年培ってきた「うまい店」を探し当てる触覚・嗅覚にものを言わせて第2の投扇興ならぬ「桃源郷」を見つけるぞ~                                       (文責: 仲下)

2017年9月例会の報告

9月11日、今年4回目の例会はいつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。参加者13名。
7月の月例会で決めた通り、「新投法」で各人10回の試技の後、試合開始。
やはり扇子は中々蝶に当ってくれず、台にぶっつかる「コツリ」が続出。前回の7月例会では6種類の高得点の技が合計18回も叩き出されたのに対して今回は2種類の技が7回だけ。しかし、徐々に高得点の技が出るようになりましたので、回を重ねるうちに「新投法」で高得点が頻発する日もそんなに遠くないでしょう。
さて、試合は皆さん苦しみながらも2回戦が終わり4人が準決勝へ。そこに白石さんが遅れて到着。協議の結果、勝ち残った4人の中で得点数の少ない圓山さんの2回目の得点12点を白石さんが超えたら準決勝への出場権を得ることにして、白石さんが単独でプレイ。
9回までに11点を出し10回目で末摘花(2点)を出せば勝てるというところまで来たのですが、勝ちを意識し過ぎたか扇子は蝶に触れず空しく床にポトリ、1点差で敗退。白石さんが床を叩いてくやしがる中、圓山・川越組と坂本・仲下組で淡々と準決勝が行われ、圓山さんと坂本さんが決勝に進出、圓山さん5点、坂本さん22点で坂本さんが前回に続き優勝。
ここで、誰からともなく「圓山さんの5点は決勝戦には低すぎる、もう一度白石さんに再挑戦させては?」という声が上がり、二人の特別試合となりました。圓山さんは名誉挽回とがんばってこの日自己ベストの17点、必死の形相の白石さんは19点を叩き出し、勝利をもぎ取りました。
白石さんの熱意と執念に敬意を表して、圓山さん・白石さんのご両人を準優勝ということにしました。
 優勝 坂本さん
 準優勝 圓山さん 白石さん
高得点の技をご覧下さい。

林さん 11点 早蕨 さわらび 佐藤さん 11点 早蕨 さわらび 荻原さん 11点 早蕨 さわらび 荻原さん 12点 澪標 みおつくし
林さん 11点 早蕨    佐藤さん 11点 早蕨      荻原さん 11点 早蕨   荻原さん 12点 澪標

川越さん 5点 行幸 みゆき 清水さん 6点 夕霧 ゆうぎり 坂本さん 6点 総角 あげまき 仲下 11点 澪標 みおつくし
川越さん 5点 行幸   清水さん 6点 夕霧   坂本さん 6点 総角   仲下 11点 澪標

斎藤さん 6点 総角 あげまき 坂本さん 11点 早蕨 さわらび 坂本さん 11点 早蕨 さわらび 坂本さん 連勝!
斎藤さん 6点 総角  坂本さん 11点 早蕨  坂本さん 11点 早蕨  坂本さん 連勝!

続いて佐藤さんに「誰でもフルマラソン走れます!」と題して話していただきました。
2008年、60歳の時、足立区の団塊世代向けスポーツ講座「タートルマラソンに挑戦!」でジョギングをスタート、自宅周辺の4kmコースから7.6kmコースへと練習を重ね2009年にはハーフマラソン、10マイル(16km)マラソン、翌年の2010年にはホノルルのフルマラソンに参加。
2011年11月足底筋膜炎で走れなくなり2012年5月まで中断を余儀なくされるも、2013年にハーフマラソンに復帰、2014年12月、シンガポールのフルマラソン、2015年2月には抽選倍率10.7倍をクリアーして東京マラソンで完走。
30度の暑さの中で参加したシンガポールのフルマラソンでは制限時間8時間の15秒前にゴール、タイムは7時間59分45秒! 佐藤さんの最長記録だったそうです。佐藤さんの不屈のマラソンライフに一同感動しました。
ありがとうございました。これからも無理をせずマラソンを楽しんで下さい。

佐藤さん講演風景1 佐藤さん講演風景2
佐藤さん 江戸雑学 「誰でもフルマラソン走れます!」

その後は阿佐ヶ谷駅北口近くの「青松」で懇親会。
新福來に劣らず上品で美味な香港料理を楽しみながら、まずは新投法の分析と反省。

懇親会 青空 香港料理

荻原さんが
「試合前に部屋のすみで練習用の台と扇子で練習したが、まったく蝶に届かず、これで最後にしようと半ば諦めの気持ちで左手に持ち替えて投げたら面白いように蝶に当たるようになり、半信半疑で試合に臨むといきなり「早蕨」、その後、「澪標」も飛び出し32点を獲得。左手でも力まず自然に投げると扇子はちゃんと目標に飛んでくれることを知った」という話を披露。
この32点は今回の最高得点でした。
その後の議題は「このところ少なくなった女性の参加者をどう増やすか?」。江戸連以外の一般の人にも門戸を開く、最近、着物を着る機会が少ないので、いっそ、投扇興本来の着物姿でプレイする、独自のホームページを立ち上げてそれをアピールして若い女性にも興味を持ってもらう。。。。などなどいろいろなアイデアが出ました。
検討したいと思います。
(文責:仲下)

2017年7月月例会の報告

7月31日、今年3回目の例会はいつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。参加者11名。
プレイの前に白石さんから4月、品川宿の講演会で浅草の投扇興の会が演技した時の報告がありました。
注目点は①台までは扇子3個を並べた距離(我々が採用している160cmとほぼ同じ)、②投法はかぎ型に曲げた人差し指の上に扇子を載せ親指を添えて投げる(我々の中でプレイしているのは白石さん、圓山さん、新実さんだけで残り方々は他の投げやすい投法でプレイ)、③1ゲームごとに交代でプレイする(我々は5ゲームごとに交代)。
①の投法については(圓山さんと仲下が投げている写真を参照)練習を重ねて徐々に移行することに決定、③の1ゲームごとに交代でプレイするやり方を今回実施したところ適度な緊張感とリズムでプレイができると皆さんに好評でした。
ということで、将来、同会と交流試合することも視野に入れて、3点とも採用してトレーニングに励むこととなりました。
一方、現在の得点を若干上乗せして、全体の点数をかさ上げして楽しむことにしました。

さて、この日の参加者は11名と少なめ、あまりの暑さにエアコンを「強」に入れスタート。
エアコンの風の影響もあってか1回戦は早蕨 2回、澪標1回だけしか出ず、いつもの大きな歓声が聞かれません。
この調子だと今回は最低の結果になるのではと心配しましたが、2回戦から徐々に調子は上向き、準決勝では坂本さんが40点の横笛、続いて塩出さんが20点の「もう少しで横笛」をたたき出しました。
坂本さんの勢いは決勝戦まで止まらず、準決勝に73点、決勝では65点と圧勝、王者復活!でした。
 優勝 坂本さん
 準優勝 仲下
高得点の技すべてをご覧下さい。

仲下 11点 早蕨 さわらび 齋藤さん 12点 澪標 みおつくし 林さん 11点 早蕨 さわらび 仲下 16点 明石 あかし
仲下 11点 早蕨    齋藤さん 12点 澪標  林さん 11点 早蕨   仲下 16点 明石

林さん 11点 早蕨 さわらび 坂本さん 11点 早蕨 さわらび 塩出さん 11点 早蕨 さわらび
林さん 11点 早蕨      坂本さん 11点 早蕨  塩出さん 11点 早蕨

古作さん 11点 早蕨 仲下 11点 早蕨 さわらび 圓山さん 11点 早蕨 さわらび 塩出さん 20点 もう少しで横笛
古作さん 11点 早蕨  仲下 11点 早蕨    圓山さん 11点 早蕨 塩出さん 20点 もう少しで横笛

坂本さん 40点 横笛 よこぶえ
坂本さん 40点 横笛

坂本さん 12点 澪標 みおつくし 坂本さん 11点 早蕨 さわらび 坂本さん 26点 もう少しで横笛 坂本さん 11点 早蕨
坂本さん 12点 澪標  坂本さん 11点 早蕨  26点 もう少しで横笛 坂本さん 11点 早蕨

仲下 11点 早蕨 さわらび 坂本さん 11点 早蕨 さわらび 坂本さん、長いスランプを越えてついに復活!
仲下 11点 早蕨    坂本さん 11点 早蕨   坂本さんついに復活!

次回から採用することになった投法   多くの皆さんの投げ方
次回から採用される投法     多くの皆さんの投げ方

続いて齋藤さんに「何故エルサレムに旅行をしたのか?」と題して講演していただきました。
 「世界二大宗教(イスラム教・キリスト教)の信者は約40億人弱(世界人口の50%超)。
 同じ神を信じる二大宗教源流ユダヤ教(イスラエル)に関心を持ちました。
 トランプ大統領は(クリシチャンシニズム派)アメリカ大使館エルサレム移転を述べています。
 移転すれば、地政学的の観点からすると第三次世界大戦はエルサレムから勃発するのでは?
 そんな土地に興味抱き旅行しました。
 但し他の海外観光地と異なり、日本人、特に女性の観光客に人気無く皆無でした。残念??」 齋藤 盾
ありがとうございました。

齋藤さんの「何故エルサレムに旅行をしたのか?」
齋藤さんの「何故エルサレムに旅行をしたのか?」

その後は阿佐ヶ谷駅南口広場に面した居酒屋「目利きの銀次」に移り懇親会。
雰囲気、味、値段で新福來には到らないものの、まずは「合格」、次回以降も「より良い」場所を探索します。
(文責: 仲下)

2017年4月月例会の報告

 4月10日、今年2回目の例会はいつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。参加者14名。前回あまりに盛り上がった反動か、あるいは女性のプレイヤーがいなかったせいか、どなたも鈍い出足。しかし、皆さん段々と調子を上げ、終盤に入り仲下に何と「蓬生」(よもぎう 35点)が出ました。
1年に一度出るか出ないかという難易度の高い技なのですが、前回齋藤さんがたたき出していますので、今年は早くも2回出たことになります。

優勝  仲下
準優勝 齋藤さん

高得点の技すべてをご覧下さい。
珍しい佐藤さんの匂宮(におうのみ)や、高得点ではありませんが、坂本さんの「無念技」にも注目!

佐藤さんの匂宮    坂本さんの鈴虫・朝顔の合わせ技    清水さんの澪標
佐藤さん 11点 匂宮        坂本さん 7点 鈴虫・朝顔の    清水さん 11点 澪標(みおつくし)
(におうのみや)         合わせ技(このところ不調が
(出そうで出ない珍しい技)    続く坂本さんの無念さが                    
                 こんな蝶の姿に?)

仲下さんの早蕨1      圓山さんの早蕨      圓山さんの澪標
仲下 10点 早蕨(さわらび)  圓山さん 10点 早蕨         圓山さん 12点 澪標

齋藤さんの早蕨1   林さんの澪標   仲下さんの蓬生   林さんの早蕨
齋藤さん 10点 早蕨    林さん 12点 澪標    仲下 35点 蓬生(よもぎう) 林さん 10点 早蕨
                       
清水さんの東屋     齋藤さんの早蕨2     坂本さんの早蕨
清水さん 13点 東屋(あずまや) 齋藤さん 10点 早蕨        坂本さん 10点 早蕨    

仲下さんの早蕨2  坂本さんの早蕨2   仲下さんの若紫  優勝の仲下さん
仲下 10点 早蕨     坂本さん 10点 早蕨    仲下 14点 若紫      優勝の仲下と圓山さん
                        (わかむらさき)

 続いて圓山さんの江戸雑学講座 「江戸時代の”春画”は”笑い絵”である」
浮世絵・春画の歴史や絵師と作品、値段の相場などの概説に続き、得意の古文書の解読術で代表的な春画の詞書(ことばがき)を読み解き、春画は「笑い絵」という圓山さんの結論。なるほど、目からうろこでした。

講座風景1     講座風景2
圓山さんの江戸雑学講座 「江戸時代の”春画”は”笑い絵”である~春画を読み解く~」

 その後は新福來へ。白石さんが合流して美味しい中華料理とお酒に舌鼓を打ちながら多彩なテーマで情報・意見交換。ところが途中で姿を現したオーナーから6月末で閉店すると挨拶、一同びっくり。
「27年間日本で商売させていただいた。台湾にいる90歳の母親が認知症になったので、帰国して面倒をみなければならない。それを機会にいったん店じまいすることにした。皆さんありがとう!」ということでした。
投扇興の後のここでの中華料理は楽しみだっただけに名残惜しいですが、まだ54歳ということなので、また日本に来て開店して欲しいと激励しました。(文責:仲下)

最後の記念撮影
新福來のオーナーと最後の記念撮影

2017年2月月例会の報告

今年最初の例会は2月2日。いつもの阿佐ヶ谷市民センターの4階和室。この日はこの部屋から上がる歓声で4階はさぞ煩かったでしょう。
高得点の技が出るは出るは、その数20回! その都度大歓声が上がりました。
斎藤さんが7回、決勝戦では59点という今までになかった最高得点をたたき出し、次点の圓山さんが4回、1回戦で53点、普段なら最高得点でしたが、斎藤さんの59点が凄すぎました。
そして、あわや夢浮橋(50点)、横笛(35点)というきわどい技を圓山さんと三田さんが披露。
横笛(35点)は以前どなたか達成したことがありますが、夢浮橋(50点)は未踏の技です。
さらに、参加2度目の須藤さんが明石(15点)と東屋(13点)で37点を上げ、1回戦でベテラン仲下を相手に堂々の勝利。

優勝  斎藤さん
準優勝 圓山さん 三田さん
最高得点 斎藤さん 59点(新記録) 次点 圓山さん 53点
高得点の技:
 最多:斎藤さん 浮舟 30点 蓬生 35点 若紫 13点 早蕨 10点(4回)合計:118点(新記録) 
 次点:圓山さん 若紫・夢浮橋 17点 早蕨 10点(3回)合計:47点 
参加者:12名(荻原さんと古作さんが初参加。寿々方さんと山下さんは江戸雑学講座に参加)
 
高得点の数が多すぎるので「注目技」5点だけを紹介します。

斎藤さんの浮舟       斎藤さんの蓬生
斎藤さんの完璧な「浮舟」30点  これまた、斎藤さんの「蓬生」
この瞬間がたまらんのです。   35点!かなり難度の高い技で
見て下さい、この笑顔!     1年の内2-3回しか出ません。

須藤さんの明石    三田さんの朝顔・横笛
須藤さんの「明石」15点    三田さんの「朝顔・横笛」18点 
お見事!嬉しい表情をカット  もし蝶がまっすぐ立っておれば
してしまいすみません。    「横笛」35点。残念!

圓山さんの若紫・夢浮橋      斎藤さん優勝
圓山さんの「若紫・夢浮橋」  斎藤さん、おめでとう
17点。扇が扇子を完全に    ございます!
背負っておれば「夢浮橋」
50点という大技。いつも
クールな圓山さんが興奮、
しばらく固まりました。

投扇興の後は江戸雑学勉強会。
 ゲスト荻原さんの講演。 日本のかたち:数にちなむ造形から 建築・庭園
 「日本文化を学ぶ中で美術の世界を観てゆく時、美しさや芸術性について語るばかりではなく、視点を少し変えて観ると思いがけない知識を得ることがあります。
今回は”数と造形”をテーマに良く知られている優れた建築、庭園を中心に選び、造形美術の世界の多様な面白さと意味の深さについてスライド上映と合わせて1時間ほどお話をしました。今日まで大切にされてきた造形美術は、その全てに深い意味がある事に気づかされます。」 荻原延元
 「数」を切り口に語られる日本の建築と庭園の多様な面白さと意味の深さに「目からうろこ」でした。ありがとうございました。
荻原延元さん講演1   荻原延元さん講演2

 遊びと学びの後は「新福來」。旨い中華料理で飲むビールと紹興酒はうまかったぁ~
宴会

2016年10月月例会の報告

10月31日(月)15時15分からいつもの阿佐ヶ谷地域センターでプレイを楽しみました。参加者は8名。8月例会は台風で中止しましたので今回は4か月ぶりのプレイでしたが、皆さん4ヶ月のブランクを感じられませんでした。
長谷田さんが来年の機関紙「江戸連」に紹介のため、写真取材をしていただきました。

今回は、前回決勝で田中さんに敗れた圓山さんが堂々の優勝。

 優勝   圓山さん
 準優勝   斎藤さん
 最高得点 圓山さん 39点
 高得点の技をご覧下さい。

齋藤さんの浮舟・早蕨の中間    仲下さんの桐壺
齋藤さんの”浮舟・早蕨の  仲下さんの桐壺 20点
中間 20点”

齋藤さんの明石    圓山さんの明石
齋藤さんの明石 15点     圓山さんの明石 15点

圓山さんの若紫    仲下さんの東屋
圓山さんの若紫 13点     仲下さんの東屋 13点

一回戦の川越・仲下戦では、両者が10回投げてすべて扇子を蝶に当てるという記録が出ました。

齋藤さんの”浮舟・早蕨の中間 20点”について

蝶が扇子の上に完全に乗った状態で立っておれば、浮舟30点になるのですが、扇子の端に触れて立っていましたので、浮舟30点と早蕨10点の中間をとって20点となりました。

投扇興の後は江戸雑学勉強会。

講師は田中強氏。2014年10月の「朝顔の話」、昨年8月の「失われてゆく野草の保護」に続き今回、第三弾として「日食を学ぶ」を語っていただきました。

1983年滋賀大学日食観測団の一員としてジャワ島で体験された記録を自分で制作されたスライド「黒い太陽を見る」に一同、目が釘付けになりました。

ダイヤモンドリングやコロナの映像、地球から太陽と月が同じ大きさに見える自然の不思議さなど、異次元の話は眠っていた知的好奇心を大いに掻き立てられました。

インドネシアのポスター
悪魔ゲルバナが太陽を飲み込み、その日食の太陽を見ると目がつぶれるとインドネシアが国を挙げて国民に呼びかけた当時のポスター

田中強氏の講演

12月講は江戸連の師走講の参加者の皆さんに楽しんでいただきます。常連が丁寧に説明・指導いたしますので、ご気軽に参加下さい。

 12月18日(日) 13:00 – 15:00 堀切菖蒲園静観亭 2階 師走講会場

来年の”投げ初め”は2月です。日程が決まりましたら案内いたします。

2016年8月投扇連月例会のお知らせ

日時:8月30日(火)午後3時15分~午後6時45分
会場:阿佐ヶ谷地域区民センター4階第2号和室
   杉並区阿佐ヶ谷南1-47-17 JR阿佐ヶ谷駅徒歩3分
会費:1,000円/1人
内容:投扇興練習会及び勉強会(午後5時開始予定)
勉強会:田中強氏「黒い太陽を見る」
    日食の起こるわけと皆既日食観察記録をプロジェクタを使用してお話頂きます。ご期待下さい。
懇親会:中華店開催予定(実費自由参加)
皆様の御参加をお待ちしております。

※お手数ですが、ご参加の方は8月15日までに塩出宛に連絡願います。

2016年4月投扇連月例会の報告

投扇興

4月27日(水)3時よりトーナメント形式の試合を行いました。場所はいつもの阿佐ヶ谷地域センター

 優勝      林さん
 準優勝    仲下さん
 最高得点   仲下さん 47点
 最高点の技 浮舟20点(斎藤さん)、桐壺20点(仲下さん)

浮舟20点  桐壺20点

 浮舟は本来30点ですが、蝶が扇子から外にはみ出しているため10点減点され、20点と判定されました。

江戸雑学講座

投扇興で汗を流した後は、講師 圓山 稔氏の「古文書入門」
 圓山氏の解説で江戸を代表する著名人(烏丸光廣、小林一茶、加藤千蔭、十返舎一九、大田南畝、与謝蕪村、伊能忠敬)の自筆文をテキストに古文書の読み方を学びました。

2016年2月投扇連月例会の報告

投扇興

2月1日(月)3時30分よりトーナメント形式の試合を行いました。場所はいつもの阿佐ヶ谷地域センター

 優勝      仲下さん
 準優勝      林さん
 最高得点    圓山さん 58点
 最高点の技  浮舟 30点(圓山さん)

浮舟30点 若紫13点 東屋13点
最高点 浮舟30点    若紫13点(三田さん)  東屋13点(斎藤さん)
(圓山さん)

江戸雑学講座

清水学氏の「江戸幕藩体制と現代インドの連邦制との比較」~現代のインド問題を理解するために~
 2022年には人口14億人の中国に追いつき、その後中国を追い越して世界最大の人口大国となるインドについて我々はあまりに知らない。現代インドの連邦制が江戸幕藩体制とどう結びつくのか?
まずは英領インドがインド・パキスタンに分離され独立する歴史と現状を清水氏は独自の視点で解説。
次回に続きます。

投扇興とは

投扇興(とうせんきょう)とは、桐箱の台に立つ「蝶」に向かって扇を投げ、その扇・蝶・台によって作られる形を採点、源氏物語にちなんだ名前をつけて、その得点を競う遊びです。
江戸の中期に京都で起こり、江戸幕末まで庶民の間で愛されました。
投扇興

形と得点
全部で46種類の形がありますが、その一部を紹介します。

花散里(はなちるさと)  早蕨(さわらび)
花散里 (はなちるさと)   早蕨(さわらび)
2点 一番頻繁に出る形  10点 時々出る形

桐壺(きりつぼ)  浮舟(うきふね)
桐壺(きりつぼ)       浮舟(うきふね)
20点 中々出ない形    30点 かなり難度の高い形

出典(写真): ウィキペディア