2016年度総会

開催日時:2016年4月23日(土)午後1時半~2時半
会場:伊場仙ビル7階 会議室
出席会員:当日出席33名、委任状45名 合計78名

第一議案 平成27年度の事業報告と決算

1.事業報告

 江戸連は平成14年1月にNPO法人として発足して以来、13年間の歴史を積み重ねてきた。発足時は10数人に過ぎなかった会員数も年々増加し、現在83人になっている。
江戸連活動のモットーは、「江戸を遊び」「江戸を学び」「江戸の良さを今に活かす」ことである。活動の具体的な内容は①毎月の「講」、②「蕎麦連」「投扇連」などの「連内連」の活動及び③機関誌江戸連の発行などからなっている。

(1)「講」の活動(平成27年度「講の実績」参照)

 毎月の「講」は、「江戸を歩く」「江戸を学ぶ」「江戸の芸を楽しむ」という3分野を季節などを考慮しながら実施している。27年度は講演会6回、歴史散策4回、江戸の芸能鑑賞2回という実施内容であった。講には、毎回40~50人の参加を頂き、概ね好評であった。

江戸連には多彩な人材が揃っていることもあって、講演会の講師や歴史散策のガイドまた落語・江戸語りなどを会員自らが積極的に行うことを特徴の一つにしている。

27年度も、荒井孝昌会員には「江戸時代とは何か~江戸時代の歴史認識」という大変魅力的な講演をして頂いた。「年忘れ江戸の芸尽くし」では、大滝会員(花伝亭長太楼)に、落語(「親の顔」「芝浜」)を熱演して頂いた。
「日野・八王子の歴史散策」は新実・圓山両理事に、また「上野の山散策」「深川七福神」「赤坂・六本木の歴史と桜散策」は松本・圓山両理事にそれぞれガイドをして頂いたが、開催日はいずれも「江戸連日和」に恵まれ、快適な散策になった。
江戸連の人気企画となった「歌舞伎鑑賞」では、今回も石垣理事にお骨折りを頂いた。

27年度には、5人の外部講師に江戸の文化や歴史について興味深い講演をして頂いた。
道明三保子氏(「帯留めと組紐の歴史」)と赤坂治績氏(「歌舞伎とは何か」)は寿々方理事の紹介で、伊藤千尋氏(「浮世絵に見る江戸の子供文化」)は土屋会員と長谷田理事のご尽力で、「江戸の芸尽くし」で津軽三味線を披露してくれた澤田響紀氏は大滝会員の紹介で、また藤澤茜氏(「浮世絵の歴史」)と島崎春彦氏(「サムライが笑った」)は白石理事夫妻の紹介により、それぞれ実現した企画だ。素晴らしい講の企画にご協力頂き感謝する。

「江戸時代の『連』や『講』活動は、参加者が主体的に関わる行動文化であった」と言われているが、我が江戸連もかくありたいと思っている。

(2)「連内連」の活動

 江戸連の中には、「蕎麦連(石綿道場主・白石幹事長)」と「投扇連(仲下代表・塩出幹事)」という「連内連」活動がある。江戸連以外の人たちをも巻き込んで、活発な活動を行っている。大所帯になった江戸連が失いかけている「会員相互の親密なコミュニケーション」が得られるのが「連内連」の魅力の一つである。
おいしい十割蕎麦を打った後、囲炉裏を囲んで頂く酒肴と雑談の楽しみは「蕎麦連」の醍醐味である。「投扇連」では、投扇興だけでなく参加者が交代で「雑学」を披露しあっているが、江戸連らしい面白い企画だ。
また「高円寺江戸学講座(圓山塾長)」は、江戸連会員が講師になり、江戸を共通のテーマにして若者と交流する貴重な場となっている。

(3)江戸連のネットワーク及びホームページ

 江戸連はこの1年、ネットワークやホームページが機能停止になるという、運営上重大な危機に直面した。しかし、どうにか機能を回復することができた。回復にご尽力頂いた白石事務局長・渡辺理事・山本会員らに深く感謝する。ホームページは江戸連活動を外部にPRする重要な手段であり、かつ外部とつながる唯一のツールである(現にホームページを通じて、機関誌の申込み・講への参加などを多数頂いている)と認識して、今後ともその保全と充実に努めていきたい。

(4)江戸連機関誌11号の発行

 江戸連機関誌11号が、編集担当(長谷田・佐原両理事及び池田会員)及び会員諸氏の多大なる協力を得て無事発行された。数多あるNPO法人の中で、機関誌を定期的に発行しているのは稀だと思う。「機関誌江戸連」は江戸連の顔であり、かつ誇りでもある。
たくさんの会員諸氏から機関誌への投稿や販売に協力(会員は最低5冊・できれば10冊。役員は最低15冊・できれば30冊)に深く感謝する。おかげさまで1,300冊発行(うち200冊は品川宿で販売)した機関誌11号も、残りわずかになった。

2.決算報告(別紙1参照)

第二議案 平成28年度事業計画及び予算

1.事業計画

(1)「講」の計画

 例年通り「江戸を歩く」「江戸を学ぶ」「江戸の芸を楽しむ」という3分野を、季節などを考慮しながら会員が希望する魅力的な「講」を企画していきたい。
当面次のような講を企画している。

4月講(4月23日):圓山代表理事の緊急登板で、講演「江戸の火事とその経済学」
5月講(5月21日):新実理事の案内で、バスツアー「行田周辺の歴史と足袋蔵の散策」
6月講(6月18日):若き伝統工芸家・松本香さんの講演「江戸の工芸・芝山細工の盛衰」
7月講(7月23日):石綿さんの蕎麦打ち仲間である、岸間健貪さんの講演「絵解き謎解き江戸のそば猪口」

8月以降はまだ未定だが、恒例の「歌舞伎鑑賞」の他、何人かの魅力的な講師が候補に挙がっている。江戸連で是非聞いてみたいテーマや講師がありましたら、どしどし提案して欲しい。会員自身の講演や歴史散策案内なども大歓迎である。

(2)ホームページの整備・充実

 ここ数年来、江戸連にとっての最大の問題は、ホームページが機能不全に陥ったことであった。一応ハード的には機能回復した現在、ホームページの中味をどう充実していくかが今年度の重要課題である。講の通知や報告及び機関誌販売の紹介などをホームページを通じて継続的に行っていくために、会員諸氏のご協力をお願いしたい。そのために要する費用は確保したい。

(3)機関誌12号の発行

 今年度も機関誌12号を発行する。会員諸氏には、これまで同様原稿書きや機関誌販売について協力をお願いする。

2.事業予算(別紙2参照)

江戸連理事会よりの緊急提案
  
 今月の熊本大震災の災害に対して「江戸連」として、会員一人当たり約1,000円弱の負担となる合計80,000円の義援金を、ゆうちょ銀行「熊本地震義援金口座」へ寄付する。

第三議案 平成28年度役員体制

 今年度までは役員の任期期間であるため全員留任とする。ただし、役員の若返りに配慮する時期に差し掛かっており、若手(相対的に)役員の参加を歓迎する。

第四議案 議事録署名人の選定

 議事録署名人として、議長・長谷田理事、圓山代表理事、白石事務局長の3人を選定することとしたい。

平成27年度事業報告及び決算、並びに平成28年度事業計画及び予算は総て総会にて賛成多数で承認されました。

江戸連総会1 江戸連総会2